今話題の「スープ食」って? |具沢山スープを主食に置き換えるメリットと温活レシピ

「スープ食」は、近年の新しいフードトレンドとして注目されています。
従来の食事に面倒さや野菜不足を感じ、食生活を見直したいと考える方も少なくありません。
スープ食とは、ご飯やパンの代わりに具沢山のスープを主食に置き換える、新しい食のスタイルです。
本記事では、話題のスープ食が持つ温活やダイエットのメリット、主食にするための重要ポイントを解説します。
続けるための簡単なレシピや作り置きのコツも紹介するため、参考にしてください。
話題の「スープ食」とは?

スープ食は、最近話題になっている言葉の一つです。
近年、新しいフードトレンドとして注目されている食スタイルです。
ここからは、スープ食について、なぜ話題なのかを解説します。
フードトレンド「スープ食」とは
スープ食とは、食事のメインとしてスープを取り入れる食生活のことです。
近年のフードトレンドとして、健康や美容、効率化を重視する方々からとくに注目を集めています。
これは単なる汁物ではなく、1食分の栄養と満足感をスープで完結させることが特徴です。
とくにこれからの寒い冬に向けて、体を温める温活の観点からも話題になっています。
主食を「置き換える」新しい食スタイル
今回のトレンドで注目されているのは、ご飯やパンなどの主食(炭水化物)をスープに置き換えるスタイルです。
ご飯にスープをかける(スープご飯)とは異なり、具沢山のスープそのものを主食として捉え、食事の中心にするのがポイントです。
炭水化物の摂取を抑えつつ、野菜やほかの栄養素をしっかり摂りたいといったニーズにあう、新しい食事の選択肢といえるでしょう。
具沢山スープを主食にするメリット

スープを主食にすると、体に嬉しいメリットがあるといわれています。
ダイエット中の方はもちろん、健康や美容が気になる方、忙しい方にもおすすめです。
ここでは、主な4つのメリットを解説します。
- メリット1.体が温まる(温活)
- メリット2.満足感がありダイエットに
- メリット3.野菜不足の解消
- メリット4.調理や片付けが手軽
メリット1.体が温まる(温活)
温かいスープを食べることで、内側から体が温まるため、寒い冬の温活にぴったりです。
体が温まることで、基礎代謝の維持、向上や、血流の改善が期待できるといわれています。
冷え性で悩んでいる方には、とくにおすすめのメリットです。
メリット2.満足感がありダイエットに
具沢山スープは、野菜やキノコ類などのかさ増し食材を豊富に使用できることが特徴です。
低カロリーかつ低糖質でも、多くの具材を噛むことで満腹感が得られやすく、ダイエット中の物足りなさを解消するのに役立ちます。
温かいスープは、冷たい食事(サラダや豆腐など)よりも満足感を得やすいともいわれています。
無理な我慢をせず、美味しく食事制限をしたい方におすすめです。
メリット3.野菜不足の解消
スープにすると、生野菜では食べきれない量の野菜(かぼちゃ、人参、玉ねぎ、キャベツなど)も、カサが減って手軽に摂れます。
煮込むことで野菜が柔らかくなり、消化、吸収が良くなるのもメリットの一つです。
野菜に含まれるビタミンやミネラル、食物繊維を手軽に補給できるため、普段野菜不足を感じている方の食生活改善にも役立ちます。
メリット4.調理や片付けが手軽
スープ食は、材料をカットして鍋一つで煮込むのみといった簡単な調理(ワンポット)で完成することが魅力です。
品数を多く作る必要がないため、忙しい日の調理時間や、食後の片付けの負担を減らせます。
週末にまとめて作り置きしておくのにも便利なメニューです。
「主食」にするための3つの重要ポイント

スープ食にはメリットが多い一方で、「スープだけで本当にお腹は空かない?」「栄養は偏らない?」といった不安もあるのではないでしょうか。
ご飯やパンの代わりに主食として成立させるためには、3つの大切なポイントがあります。
- ポイント1:不足しがちなタンパク質を補う
- ポイント2:満足感・腹持ちを良くする具材
- ポイント3:栄養バランス・塩分に注意
それぞれの内容を具体的に解説します。
ポイント1:不足しがちなタンパク質を補う
スープだけでは、体を作る大切な栄養素であるタンパク質が不足する可能性があります。
筋肉の維持や満足感を高めるためにも、タンパク質は意識して摂りましょう。
おすすめの食材は次のとおりです。
- 鶏むね肉、ささみ
- 豚肉
- 豆腐、大豆
- 卵
- ツナ缶、サバ缶など
スープのベースを豆乳や牛乳にするのも、手軽にタンパク質を補給できるのでおすすめです。
ポイント2:満足感・腹持ちを良くする具材
主食として満足するためには、腹持ちが重要です。
食物繊維や良質な脂質、歯ごたえのある食材を取り入れると、満足感がアップし、空腹を感じにくくなります。
おすすめの食材は次のとおりです。
- きのこ類
- 海藻類
- こんにゃく
- 根菜類(大根、人参、ごぼう)
- じゃがいも・さつまいもなどの芋類
- もち麦などの穀物(少量)
- アボカド
ポイント3:栄養バランス・塩分に注意
手軽な一方、スープ食のみを長期間続けると、栄養バランスが偏る可能性もあります。
とくに脂質や特定のビタミンが不足しないよう注意が必要です。
また、手軽さからコンソメや鶏がらスープの素を使いがちですが、味付けが濃いと塩分の摂りすぎになる恐れがあります。
具材の旨味(野菜、きのこ、肉や魚)を活かし、コショウや生姜などの香辛料でアクセントをつけるなど、減塩を心がけましょう。
【目的別】主食になる具沢山スープレシピ

ここでは、主食として満足できる、簡単な具沢山スープレシピを4つの目的別に紹介します。
- 【温活・満足感】春雨入り麻辣湯
- 【温活・代謝アップ】生姜たっぷり鶏肉スープ
- 【ダイエット・満足感】きのこ・豆腐の和風スープ
- 【野菜不足解消】ごろごろ野菜のミネストローネ
ここからは、各項目について詳しく解説します。
【温活・満足感】春雨入り麻辣湯
ピリ辛スープで体が温まる「春雨入り麻辣湯」です。
豚肉と豆腐、野菜を豊富に使用した満足感のある一品です。
春雨がスープを吸い、旨味と辛味がしっかり絡みます。
【主な材料】
- 豚こま切れ肉 150g
- 絹ごし豆腐 1/2丁(約150g)
- 春雨 40g
- カット野菜(もやし、ニラ入り) 1袋(150g)
- ごま油、豆板醤 各小さじ2
★)
- 水 700mL
- 鶏ガラスープの素、しょうゆ 各大さじ1
- ラー油 適量
- にんにくチューブ 小さじ1
【作り方】
- 絹ごし豆腐はさいの目切りにする。
- ★を混ぜ合わせておく。
- 鍋にごま油を熱し、豚肉と豆板醤を入れて炒める。火が通ったらカット野菜を入れて、さっと炒め合わせる。
- 絹ごし豆腐と★の調味料を加えて混ぜ、ひと煮立ちしたらアクを取り除き春雨を加えて3〜4分煮る。
【温活・代謝アップ】生姜たっぷり鶏肉スープ
体を温める生姜と、タンパク質(鶏肉)、ビタミンが豊富なネギや人参を使用した、冬にぴったりのレシピです。
鶏肉は、鶏むね肉やささみを使うとヘルシーです。
【主な材料】
- 鶏肉(むね肉またはささみ) 150g
- 生姜(すりおろし) 小さじ1〜2
- 長ネギ 1/2本
- 人参 1/3本
- きのこ類(しめじ・えのきなど) 1/2袋
- 鶏ガラスープの素 大さじ1
- しょうゆ 小さじ2
- ごま油 小さじ1
【作り方】
- 鶏肉は一口大に切り、生姜はすりおろす。長ネギは斜め切り、人参は細切り、きのこは石づきを取ってほぐす。
- 鍋にごま油を熱し、生姜を炒めて香りを出す。鶏肉を加えて表面の色が変わるまで炒める。
- 水600mL(分量外)と鶏ガラスープの素を加え、アクを取りながら中火で5〜6分煮る。
- 人参・きのこ・長ネギを加え、野菜がやわらかくなるまで煮る。
- 醤油で味を整え、器に盛って仕上げにお好みで白ごまや小ねぎを散らす。
【ダイエット・満足感】きのこ・豆腐の和風スープ
低カロリーで食物繊維が豊富(満足感アップ)なきのこと、タンパク質が摂れる豆腐を使用した、ダイエット中におすすめの和風スープです。
具材を大きめにカットすると、噛む回数が増えて満腹感が得やすくなります。
【主な材料】
- 豆腐(木綿) 1/2丁(150g)
- しめじ・舞茸・えのき 各1/3袋
- 乾燥わかめ 小さじ2
- 大根 3cm分(薄切り)
- 和風だしの素 小さじ1
- 味噌 大さじ1または醤油 小さじ2
【作り方】
- 豆腐は食べやすい大きさに切り、きのこは石づきを取ってほぐす。大根は薄いいちょう切りにする。
- 鍋に水600mL(分量外)と和風だしの素を入れて火にかけ、大根ときのこを加える。
- 具材に火が通ったら豆腐とわかめを加え、ひと煮立ちさせる。
- 火を止めて味噌を溶き入れる(または醤油で調える)。
- 器に盛り、お好みで刻みねぎを散らす。
【野菜不足解消】ごろごろ野菜のミネストローネ
トマトベースのスープに、玉ねぎ、人参、キャベツ、じゃがいもなど、冷蔵庫にある野菜をたっぷり入れた食べるスープです。
大豆(水煮)やツナ缶、鶏肉などを加えると、タンパク質も一緒に摂れて栄養バランスがよくなります。
【主な材料】
- トマト缶 1缶(400g)
- 玉ねぎ 1/2個
- 人参 1/2本
- キャベツ 2枚
- じゃがいも 1個
- 大豆(水煮) 50g
- コンソメ 小さじ2
- オリーブオイル 小さじ2
【作り方】
- 野菜はすべて1〜2cm角に切る。
- 鍋にオリーブオイルを熱し、玉ねぎ・人参を中火で炒める。
- 玉ねぎが透き通ってきたら、キャベツ・じゃがいも・大豆を加えてさらに炒める。
- トマト缶と水400mL(分量外)、コンソメを加え、具材がやわらかくなるまで15分ほど煮込む。
- 味をみて塩・こしょうで整え、お好みで粉チーズを振って仕上げる。
スープ食を続けるコツ(作り置き・アレンジ)

スープ食は、毎日の生活に無理なく取り入れ、続けることが成功の秘訣です。
ここでは、忙しい方でも簡単に続けられる2つのコツを紹介します。
週末の「作り置き」と冷凍保存のコツ
時間がある週末に、大きめの鍋でまとめて作り置きするのもおすすめです。
スープは冷凍保存も可能です。
1食分ずつ小分けにして冷凍しておけば、平日の食事準備が格段に楽になります。
【冷凍のコツ】
- スープはしっかり冷ましてから保存容器や冷凍用保存袋に入れます。
- じゃがいもや豆腐、こんにゃくなど、冷凍すると食感が変わりやすい具材は避けるか、調理法を工夫するのがおすすめです。
飽きないための「味変」アレンジ術
毎日同じ味だと、いくら美味しくても飽きるかもしれません。
途中で味変アイテムをプラスしてみましょう。
少し加えるだけで風味が変わり、最後まで美味しく楽しめます。
【おすすめの味変】
- 洋風スープに:粉チーズ、タバスコ、オリーブオイル、パセリ
- 和風スープに:七味唐辛子、ゆず胡椒、ごま油、すりごま
- その他:カレー粉(万能)、キムチ、溶き卵
ボリューム感がほしい日には「ナッシュ」がおすすめ!

スープ食は手軽で健康的ですが、毎日作るのは大変、たまにはスープ以外のボリュームが欲しいと感じる日もあるかもしれません。
冷凍宅配食の「ナッシュ(nosh)」がおすすめです。
ナッシュは、管理栄養士と一流シェフが監修した約100種類のメニューが冷凍で届き、レンジで温めるだけで手軽に食べられるのが魅力です。
全メニューが糖質30g以下、塩分2.5g以下の基準で作られているため、スープ食と組み合わせながら、無理なく栄養バランスを管理したい方にも役立ちます。
スープ食で不足しがちなタンパク質を補ったり、満足感が欲しい日の置き換えとして使用したりと、忙しい毎日の食生活を賢くサポートします。
豊富なメニューで飽きずに続けられるため、無理のない健康習慣の選択肢として、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
\ナッシュの魅力を深掘り!/
スープ食に関するよくある質問

ここでは、スープ食に関してよくいただくご質問に回答します。
1食置き換えのタイミングや、市販品の活用について解説します。
1食置き換えならいつがおすすめ?
これからスープ食を始める方は、まずは1食だけ置き換えるのがおすすめです。
とくに、活動量が少なく、食べたものが脂肪になりやすいといわれる夕食を具沢山スープに置き換えることが、ダイエットには効果的とされています。
難しい場合は、自身のライフスタイルにあわせて、朝食や昼食からはじめてもよいでしょう。
市販のスープやスープジャーの活用は?
毎回作るのが大変な方は、市販のスープや冷凍スープを上手に活用するのも手軽な方法です。
市販品を選ぶ際は、できる限り具材が多く、添加物や塩分が控えめなものを選ぶとよいでしょう。
また、作り置きしたスープをスープジャーに入れて、お弁当として持っていくのもおすすめです。
温かいスープが食べられて、満足感もアップします。
まとめ
本記事では、近年のフードトレンドとして話題の「スープ食」について、メリットや実践のポイントを解説しました。
具沢山スープを主食に置き換えることは、温活やダイエット、野菜不足の解消、調理の時短など多くの魅力があります。
成功の鍵は、タンパク質や食物繊維を補い満足感を得ること、塩分に注意することです。
紹介した作り置きレシピやアレンジ術も参考に、まずは1食から、自身の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

村瀬由真 管理栄養士
病院・給食委託会社での勤務経験あり。生活習慣病・精神疾患患者の栄養指導や嚥下食開発に従事。心と体を整える食生活支援を得意とし、現在はフリーランスWEBライターとして食事関連の記事執筆・監修を行う。
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