ジョギングダイエットを効果的に行うには?時間・距離・ペースの目安や痩せない理由を管理栄養士が解説

HEALTH

ダイエットのためにジョギングしているのに、なぜか痩せない…

ジョギングはどれくらいの距離や時間で行えばいい?

本記事では、ジョギングで効率よく痩せるための距離・時間・ペース・頻度の目安を詳しく解説します。

思うように効果が出ない場合の原因として「食事」の影響にも注目。管理栄養士の視点から、実践しやすいポイントをわかりやすく紹介します。

NOSH MAGAZINEでは、他にも食生活を豊かにする健康情報をお届けしています。ぜひチェックしてみてください。

※本記事は、一般的な健康情報の提供を目的としています。体調に不安のある方や、持病をお持ちの方、ご高齢の方、妊娠中の方は、必ずかかりつけ医にご相談ください。

ダイエットでのジョギングの効果とは?

ダイエット目的でジョギングする女性

ジョギングは強度がほどよく、続けやすい有酸素運動です。ここでは、ジョギングがダイエットにどのように役立つのかを管理栄養士がわかりやすく解説します。

  1. 脂肪燃焼
  2. 消費エネルギー量の増加
  3. 基礎代謝量の向上
  4. こころの健康
  5. 生活習慣病の発症リスク軽減

脂肪燃焼

ジョギングなどの有酸素運動は、体内に蓄積した脂肪がエネルギー源として利用されやすく、継続により脂肪減少につながることがわかっています。

走行時間、速度、実施頻度、継続期間によって脂肪燃焼できる量は変わりますが、ウォーキングよりも運動強度が高いため、より効率的に減らせる点がメリットです。

消費エネルギー量の増加

身体を動かすと体内では多くのエネルギーが使われます。なかでもジョギングは運動強度が高いため、過度な負担なく消費エネルギー量の増加が期待できます。

短い時間の積み重ねでも消費エネルギー量は確保できるので、まとまった時間を走れない場合でも自分のペースで取り入れてみるとよいでしょう。

基礎代謝量の向上

筋力トレーニングほど効率的ではありませんが、ジョギングでも筋肉に一定の負荷がかかります。その負荷によって筋肉量が増え、基礎代謝量の向上が期待できるでしょう。

基礎代謝量とは?
睡眠中や安静時のように身体を動かしていない状態でも、呼吸や体温維持などによって使われるエネルギー量のこと

つまり、基礎代謝量が上がると安静時に消費されるエネルギーが増え、ダイエットをスムーズに進めやすくなります。

こころの健康

ジョギングのような有酸素運動はメンタル面にも良い影響を与えます。運動を続けている人はうつ症状の軽減や、軽度認知症の患者における海馬の萎縮(脳の記憶に関わる部分の縮み)の抑制が報告されています。

走る習慣は気分転換にもつながり、ダイエット中のストレス対策としても役立てられるでしょう。

生活習慣病の発症リスク軽減

定期的に運動している人は、肥満・糖尿病・脂質異常症・動脈硬化といった生活習慣病の発症リスクが有意に低いことが明らかになっています。

長く健康を維持しやすくなる点もジョギングの魅力の1つです。

ジョギングで消費できるカロリー目安一覧表【体重別・ペース別】

ジョギングでダイエットする際の消費カロリーを計算する

ジョギングで消費できるカロリーの推定値を体重別・走るペース別にまとめました。設定したダイエット目標に対して、どの程度の運動量が必要かチェックしてみてください。

ジョギングの消費カロリー目安表(10分あたり)

ペース・方法 40㎏ 50㎏ 60㎏ 70㎏ 80㎏ 90㎏ 100㎏
その場でのジョギング 32kcal 40kcal 48kcal 56kcal 64kcal 72kcal 80kcal
ゆっくり(1分あたり70~99m進む) 22kcal 28kcal 33kcal 39kcal 44kcal 50kcal 55kcal
ふつう(1分あたり107~113m進む) 43kcal 54kcal 65kcal 76kcal 87kcal 98kcal 109kcal
少し速い(1分あたり115~129m進む) 52kcal 65kcal 78kcal 91kcal 104kcal 117kcal 130kcal
速い(1分あたり134~139m進む) 57kcal 71kcal 85kcal 99kcal 114kcal 128kcal 142kcal
さらに速い(1分あたり147~155m進む) 60kcal 75kcal 90kcal 105kcal 120kcal 135kcal 150kcal
「独立行政法人・国立健康・栄養研究所|改訂第 2 版 『身体活動のメッツ(METs)表』 成人版」をもとに作成

※注意事項
・成人(18歳以上65歳未満)を対象としたものです。
・0.16666…時間を0.167時間(10分相当)として計算しています。

ジョギングの消費カロリーを計算する方法

消費カロリーを計算する際の計算式は以下の通りです。

  • メッツ × 現在の体重 (㎏) × 実施した時間(h)
出典元:国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所|改訂第 2 版『身体活動のメッツ(METs)表』成人版

「メッツ」とは体を動かしたときに感じるつらさを数字で表したものです。目指すスピードや実施方法によって数値は異なるため、自分に合った目安を使って計算しましょう。

  • その場でのジョギング:4.8メッツ
  • ゆっくり(1分あたり70~99m進む):3.3メッツ
  • ふつう(1分あたり107~113m進む):6.5メッツ
  • 少し速い(1分あたり115~129m進む):7.8メッツ
  • 速い(1分あたり134~139m進む):8.5メッツ
  • さらに速い(1分あたり147~155m進む):9.0メッツ

例えば、体重50㎏の成人が「ふつう」の速さのジョギングを30分(0.5時間)行った場合の消費カロリーは以下のように計算できます。

6.5 × 50 × 0.5 = 162.5kcal

注意したいのは、実施した時間の単位が「分」ではなく「時間」である点です。例えば、15分は0.25時間、45分は0.75時間となるため、計算する際は気を付けましょう。

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【距離】ジョギングでダイエット効果が期待できるのは何キロから?

ジョギングでダイエットする男女男女

ジョギングでダイエット効果を実感しやすい距離は、体重・走るペース・体力・筋肉量などによって異なります。ここでは、距離・ペースに応じた消費カロリーの目安を紹介しつつ、自分に合ったジョギング距離を見つける方法についても解説します。

ペース+距離別消費カロリー目安表(体重60㎏の場合)

ペース 1km 2km 3km 4km 5km
ゆっくり(1分あたり70~99m進む) 約40kcal 約80kcal 約120kcal 約160kcal 約200kcal
ふつう(1分あたり107~113m進む) 約59kcal 約117kcal 約176kcal 約235kcal 約293kcal
少し速い(1分あたり115~129m進む) 約63kcal 約127kcal 約190kcal 約254kcal 約317kcal
速い(1分あたり134~139m進む) 約62kcal 約124kcal 約186kcal 約247kcal 約309kcal
さらに速い(1分あたり147~155m進む) 約59kcal 約118kcal 約177kcal 約236kcal 約295kcal
「独立行政法人・国立健康・栄養研究所|改訂第 2 版 『身体活動のメッツ(METs)表』 成人版」をもとに作成

※数値はあくまで目安であり、個々の正確な消費カロリー量をそのまま反映するものではありません。

ジョギングで消費するエネルギーは、距離が増えるほど多くなります。そのため、短い距離でも習慣として走ることでダイエットや健康維持に役立ちます。

自分に合った距離を見つけるには

ダイエット効果を得るには、一度きりの運動ではなく、運動習慣を継続することが重要です。

走り終えたあとに「まだ少し続けられそう」と感じる距離を選ぶとよいでしょう。

最初から長い距離を走ると疲労が強くなり、継続が難しくなる可能性があります。まずは1kmや10分程度のジョギングなど取り組みやすい距離から始め、体力に余裕が出てきたら少しずつ距離を伸ばしていきましょう。

【時間】ジョギングでダイエット効果が期待できるのは何分から?

ジョギングでダイエットする女性が時計を確認している

ジョギングをどのくらい続けるとダイエット効果を感じやすいのか、時間の目安について解説します。ただし、体力や運動習慣には個人差があるため、あくまで自分に合ったペースで取り組むことが大切です。

効率よくダイエットするなら20分以上

ジョギングなどの有酸素運動を効率よく行いたい場合は20分以上の継続が1つの目安です。

運動を行うとき、体内では筋トレのような無酸素運動で使われるエネルギー(糖質)と、ジョギングなどの有酸素運動で使われるエネルギー(脂肪酸)がシーソーのようなバランスで使われます。

有酸素運動では、体を動かしている時間が長くなるほど、エネルギー源として脂肪酸が使われる割合が高くなります。この効率が高まり始めるのが20分以降とされているため、効率的に走りたい人は20分以上のジョギングを目指すと良いでしょう。

初心者は10分~15分からでもOK

とはいえ、いきなり20分以上走るのは難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。

特に初心者の方は無理をせず、10~15分程度のジョギングから始めてみるのがおすすめです。脂肪酸が効率よく使われるタイミングが20分以降とされているだけで、10~15分のジョギングでもエネルギーは消費されます。

まずは短い時間でもよいので習慣化し、体力に余裕が出てきたところで時間を少しずつ延ばして20分以上を目指していきましょう。

理想的な時間は30分以上

厚生労働省では、国民の健康維持のため「運動習慣者」を増やす取り組みを進めています。運動習慣がある人は、ない人と比べて生活習慣病や死亡リスクが低いという研究結果が多く報告*¹されているためです。

厚生労働省が示す「運動習慣あり」の基準は以下の3つを満たすことです*²。

  • 週2日以上運動している
  • 1回の運動が平均30分以上
  • 継続期間が1年以上

上記の背景から、健康づくりやダイエットを進めるときに30分以上ジョギングを継続することが理想的といえるでしょう。

【ペース】ジョギングでダイエット効果が期待できる心拍数は?

心拍数を計測する様子

ジョギングで脂肪を燃やしやすくする心拍数の目安を紹介します。最適な心拍数には個人差がありますが、走るペースを調整する参考にしてください。

目標とする心拍数

ダイエットを目的とする場合、最大心拍数の60〜70%を目安に走ると効率よくエネルギーを消費できます。全力で走ったときの心拍数を100%としたとき、その6〜7割に当たる強度です。

「息が弾み、軽く汗をかく」くらいのペースを意識すると、毎回心拍数をチェックする手間がないため、取り組みやすくおすすめです。

心拍数の測り方

1分あたりの心拍数を測定する方法は以下の通りです。

  1. 走り終えたあとに手首や首に指を当てる
  2. 15秒間の脈拍数を数える
  3. 数えた脈拍数を4倍して1分あたりの心拍数を算出する

上記の方法であれば、特別な機器がなくても心拍数をチェックできます。

【頻度】毎日走らなくてもOK!理想は週2回以上

ウォーキングする頻度に丸をつける

毎日ジョギングすることも大切ですが、ダイエット効果をねらううえで重要なのは自分が無理なく続けられる習慣をつくることです。頻度が高すぎると疲労がたまりやすく、途中で挫折しやすくなります。

厚生労働省は「息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上行う運動習慣」*³をすすめています。この基準を踏まえると、ジョギングは週2回以上(1回30分)を目安にするとよいでしょう。

ジョギングで痩せない原因は「食事」にある可能性も

食べ物とお皿

ジョギングを続けていても思うように体重が減らない場合、原因が食事にある可能性があります。ここでは、痩せにくくなる食事面の理由を具体的に解説します。

  • 消費カロリーより摂取カロリーが多い
  • 脂肪1㎏あたり7000kcal消費する必要がある
  • 消費カロリーを摂取カロリーより多くするには?

消費カロリーより摂取カロリーが多い

ジョギングでエネルギーを消費しても、食事量が多すぎると体重は減りません。ダイエットを進めるためには、摂取カロリーを消費カロリーより少なくする必要があります。

例えば、やや速いペースで30分ジョギングした場合の消費エネルギー(約200kcal)は、菓子パン1個(約200~300kcal)で簡単に超えてしまいます。

運動しても痩せないと感じる場合、この「摂取カロリーの上回り」が原因になっているケースが多く見られます。

脂肪1㎏あたり7000kcal消費する必要がある

脂肪1kgを減らすためには約7,000kcalのエネルギー消費が必要です。

つまり、1か月で1kg減量する場合には、1日あたり約233kcalを減らすことが求められます。(例:7,000kcal ÷ 30日 = 233.33…kcal)

逆に言えば、1日あたり約233kcalを毎日摂りすぎると、1か月で脂肪1kg増加する可能性があるのです。

消費カロリーを摂取カロリーより多くするには?

無理に食事量を減らすのではなくまずは食べる必要がないものを減らす意識を持つと良いでしょう。例えば、以下のような小さな工夫でも摂取カロリーを抑えるのに役立ちます。

  • 小腹が空いたときにすぐ間食しない
  • 満腹まで食べず、腹八分目を意識する
  • 甘い飲み物(コーラ、ジュースなど)を控える
  • 寝る前の飲食を避ける

ダイエット中の食事管理について気になる方は、以下の記事も参考になるのでぜひご覧ください。

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まとめ

ジョギングは脂肪燃焼や消費エネルギー量の増加、基礎代謝量の向上にも役立つ ダイエットと相性のよい運動です。

走る距離や時間、ペースを自分の体力に合わせて調整すると、無理なく続けられます。週2回程度から始めて、余裕が出てきたら少しずつ負荷を上げると、より効果を実感しやすくなるでしょう。

ただ、ジョギングでダイエット効果を高めるためには、運動だけでなく食事管理も欠かせません。摂取カロリーが消費カロリーを上回ると体重が落ちにくくなるため、普段の食事選びも意識する必要があります。

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参考文献
厚生労働省|健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023
厚生労働省|健康日本21アクション支援システム|糖尿病を改善するための運動
厚生労働省|健康日本21アクション支援システム|有酸素性エネルギー代謝
出典
厚生労働省|健康日本 21(第三次)推進のための説明資料
厚生労働省|健康日本21(第三次)
厚生労働省|健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023

石川伊澄 管理栄養士

医療系企業にて管理栄養士として勤務し、年間100件以上の個別栄養相談を担当。加齢に伴う健康課題や女性のライフステージに応じた栄養管理、若年層の食生活改善まで、幅広い年代への指導経験を持つ。現在はフリーランスとして、管理栄養士の知見を活かし、健康・食分野の記事執筆や監修を中心に活動中。

 

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