ウォーキングダイエットを効果的に行うには?時間・距離・歩数の目安や痩せない理由を管理栄養士が解説

HEALTH

ダイエットのためにウォーキングしているけど、なかなか効果が出ない…

ウォーキングはどれくらいの距離や時間で行えばいい?

本記事ではウォーキングで効率よく痩せるための距離・時間・歩数・心拍数の目安を詳しく解説します。

思うように効果が出ない場合の原因として「食事」の影響にも注目。管理栄養士の視点から、実践しやすいポイントをわかりやすく紹介します。

NOSH MAGAZINEでは、他にも食生活を豊かにする健康情報をお届けしています。ぜひチェックしてみてください。

※本記事は、一般的な健康情報の提供を目的としています。体調に不安のある方や、持病をお持ちの方、ご高齢の方、妊娠中の方は、必ずかかりつけ医にご相談ください。

ダイエットでのウォーキングの効果とは?

ダイエット目的でウォーキングする女性(全身)

ウォーキングは比較的体への負荷が少なく、運動が苦手な方でも取り入れやすい有酸素運動です。ここでは、ウォーキングがダイエットにどのように役立つのかを管理栄養士がわかりやすく解説します。

  1. 脂肪が燃える
  2. 消費カロリーを増やせる
  3. 筋肉量を保てる

脂肪が燃える

体内に蓄えられた脂肪は、ウォーキングのような有酸素運動によって分解され、歩くためのエネルギーとして利用されます。ここで使われる脂肪には、お腹まわりにたまりやすい皮下脂肪や内臓脂肪も含まれます。

走行時間・速度・実施頻度・継続期間によって異なりますが、習慣として続けることで脂肪量減少につながりやすくなるでしょう。

消費カロリーを増やせる

ウォーキングは日常生活に取り入れやすい運動で、歩いた分だけ消費カロリーを積み上げられる点が特徴です。

例えば、体重60kgの方が通勤で30分歩くだけでも約100kcalほど消費でき、小さな積み重ねでも毎日続けることでダイエットを進めやすくなります。

筋肉量を保てる

ウォーキングを習慣化することで、筋肉量をキープしながら基礎代謝の低下を抑えられます。

基礎代謝量とは?
睡眠中や安静時のように身体を動かしていない状態でも、呼吸や体温維持などによって使われるエネルギー量のこと

筋肉量が低下して基礎代謝量が落ち込むと、運動時以外で消費されるエネルギーが減るので体重が落ちにくくなる原因となるおそれがあります。

ウォーキングで消費できるカロリー目安一覧表【体重別・ペース別】

ウォーキングでダイエットする際の消費カロリーを計算する

ウォーキングで消費できるカロリーについて、体重別・走るペース別に推定値をまとめました。設定したダイエット目標に対して、どの程度の運動量が必要かチェックしてみてください。

ウォーキングの消費カロリー目安表

▼10分あたりの体重・ペース別消費カロリー▼

スピード 40㎏ 50㎏ 60㎏ 70㎏ 80㎏ 90㎏ 100㎏
ゆったり(1分当たり67m進む) 20kcal 25kcal 30kcal 35kcal 40kcal 45kcal 50kcal
ふつう(1分当たり75~85m進む) 23kcal 29kcal 35kcal 41kcal 47kcal 53kcal 58kcal
速い(1分当たり93m進む) 29kcal 36kcal 43kcal 50kcal 57kcal 65kcal 72kcal
かなり速い(1分当たり107m進む) 33kcal 42kcal 50kcal 58kcal 67kcal 75kcal 84kcal
「厚生労働省|健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023」をもとに作成

※注意事項
・上記は成人(18歳以上65歳未満)を対象としたものです。
・0.16666…時間を0.167時間(10分相当)として算出しています。

ウォーキングの消費カロリーを計算する方法

消費カロリーは以下のように計算できます。

  • メッツ × 現在の体重 (㎏) × 実施した時間(h)
出典元:国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所|改訂第 2 版『身体活動のメッツ(METs)表』成人版

「メッツ」とは運動の強度を数字で表したものです。スピードや実施方法によって数値は異なるため、自分に合った目安を当てはめて計算しましょう。

  • ゆったり(1分あたり67m進む):3.0メッツ
  • ふつう(1分あたり75~85m進む):3.5メッツ
  • 速い(1分あたり93m進む):4.3メッツ
  • かなり速い(1分当たり107m進む):5.0メッツ

例えば、体重50㎏の成人が「ふつう」の速さで30分(0.5時間)ウォーキングした場合の計算式は以下の通りです。

3.5 × 50 × 0.5 = 87.5kcal

注意したいのは、実施した時間の単位が「分」ではなく「時間」である点です。例えば、15分は0.25時間、45分は0.75時間となるため、計算する際は気を付けましょう。

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ウォーキングでダイエット効果が期待できる【時間・距離】は?

ウォーキングでダイエットする男女

ウォーキングでダイエット効果を得るための、理想的な時間と距離をわかりやすく解説します。自分の体力やライフスタイルに合わせて調整してみましょう。

  1. 脂肪燃焼効率アップを目指すなら何分?
  2. 日々のウォーキングに理想的な時間は何分?
  3. 日々のウォーキングに理想的な距離は何キロ?

脂肪燃焼効率アップを目指すなら何分?

ウォーキングなどの有酸素運動を効率よく行いたい場合は20分以上の継続が1つの目安です。

どんな運動でも糖質と脂肪酸が体を動かすエネルギー源となり、シーソーのようにバランスを取りながら消費されます。

有酸素運動では、体を動かす時間が長くなるほど脂肪酸の消費割合が多くなります。割合が高まり始めるのが運動開始からおよそ20分頃からとされているため、20分以上のウォーキングを行うと効率アップが目指せるでしょう。

日々のウォーキングに理想的な時間は何分?

厚生労働省によると、肥満やメタボリックシンドローム、高血圧などから引き起こされる「生活習慣病」の発症予防に効果がある運動量の下限は以下のように設定されています。

息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上行うこと

出典元:厚生労働省|健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023

上記の基準をもとにすると、ウォーキングの時間目安は以下の通りです。

  • 20分 × 週3回
  • 30分 × 週2回
  • 40分 × 週2回

ただし、あくまで下限値の目安であるため、可能であれば追加で運動するとよいでしょう。

ダイエットや健康づくりで重要なのは「継続」であり、無理をして続けられなくなってしまうことが一番避けたい状況です。初めは週に1回10分程度のウォーキングでも構いません。まずは少しでも始めてみましょう。

日々のウォーキングに理想的な距離は何キロ?

ウォーキングに理想的な時間をもとに距離を換算すると、以下の通りです。

スピード 20分 30分 40分 50分 60分
ゆったり(1分当たり67m進む) 1.3km 2.0km 2.7km 3.4km 4.0km
ふつう(1分当たり75~85m進む) 1.6km 2.4km 3.2km 4.0km 4.8km
速い(1分当たり93m進む) 1.9km 2.8km 3.7km 4.7km 5.6km
かなり速い(1分当たり107m進む) 2.1km 3.2km 4.3km 5.4km 6.4km

ただし、上記で示した距離はあくまで推定値であり、実際には気温や天候、体調などによって前後する場合があります。

ウォーキングでダイエット効果が期待できる【歩数】は何歩?

ダイエット目的でウォーキングする女性(上半身)

ウォーキングでダイエット効果を得るために意識したい歩数について解説します。普段どれくらい歩けばよいか気になる方は、ぜひ参考にしてください。

日々のウォーキングに理想的な歩数は何歩?

1,000歩はおよそ10分の歩行時間に相当し、距離に換算すると約0.6〜0.7kmとされています。ウォーキングに「理想的な時間」を歩数に換算すると、以下の通りです。

時間 歩数 距離
20分 約2,000歩 1.2~1.4㎞
30分 約3,000歩 1.8〜2.1km
40分 約4,000歩 2.4~2.8km
50分 約5,000歩  3.0〜3.5km
60分 約6,000歩 3.6〜4.2km

なお、これらの歩数や距離は目安であり、実際には歩く速さや体格などによって変わる場合があります。上記を参考にしつつ自分に合った歩数を探してみてください。

生活スタイル別おすすめ歩数

海外の研究*¹では1日1万歩の歩行が理想的とされ、これは約300kcalのエネルギー消費に相当します。

しかし、日本では男女ともに歩数が減少傾向にあり、男性 6,628 歩、女性5,659 歩(令和5年度)の現状を踏まえて成人男女8,000歩の達成が推奨されています。

以下の表は、生活スタイルごとにプラスしたい歩数の目安です。

生活スタイル 予測される歩数 目標にしたい歩数
家から出る機会が少ない人 1日約2,000歩 1日8,000歩を目指し、6,000歩以上のウォーキングをプラス
通勤・通学はあるがデスクワーク中心の人 1日約5,000歩 30〜50分のウォーキングで3,000〜5,000歩を目指す
立ち仕事が多く、日頃から歩数が多い人 1日約8,000歩 20分のウォーキングで2,000歩を目指す

ウォーキングだけで補えない場合は、日常生活でも積極的に歩くよう心がけると良いでしょう。

ウォーキングでダイエット効果が期待できる【心拍数】は?

心拍数を計測する様子

ウォーキングで脂肪をエネルギーとして使いやすくするためには、心拍数を意識した歩き方が役立ちます。より効率的に歩きたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

目標とする心拍数

体脂肪を効率よく使うウォーキングを目指す場合、最大心拍数の60〜70%前後を目安にするとエネルギー消費が高まりやすくなります。最大心拍数を100%としたとき6〜7割に相当する負荷です。

数値で管理しなくても「息が少し上がり、じんわり汗ばむ程度」のペースを意識すると、この心拍ゾーンに入りやすく、日常的に続けやすいウォーキングにつながります。

心拍数の図り方

1分あたりの心拍数は、次のステップで簡単に確認できます。

  1. 歩行後、手首や首など脈を感じやすい部分に指を軽く当てる
  2. 15秒間、鼓動の回数を数える
  3. その数を4倍し、1分あたりの心拍数として算出する

上記の方法であれば、スマートウォッチなどの専用デバイスがない場合でも手軽に心拍数を把握できます。

【頻度】週何回が理想?ウォーキング頻度の目安

ウォーキングする頻度に丸をつける

厚生労働省では「息が弾み、汗をかく程度の運動を週60分以上」*²行う習慣を推奨しており、この基準をウォーキングに置き換えると、1回20〜30分ほどのウォーキングを週2〜3回行うイメージになります。

ただし、ダイエットを目的とする場合は運動量を増やしたほうが効果を感じやすいため、次のような頻度を意識すると良いでしょう。

▼1回あたり30分のウォーキングをするとき▼

頻度 ダイエット効果の目安
週1回 効果が見えるまでに時間はかかるものの、日々の運動を習慣化するのにおすすめの頻度
週2回 効果が見えるまでに時間はかかるものの、健康づくりを目的とする場合におすすめの頻度
週3回 ダイエット向けの実施頻度。体重60kgの場合は週270~450kcalほどのカロリー消費が見込める
週4回 ダイエット向けの実施頻度。体重60kgの場合は週360~600kcalほどのカロリー消費が見込める
週5回 ダイエット向けの実施頻度。体重60kgの場合は週450~750kcalほどのカロリー消費が見込める

ウォーキングダイエットの効果を感じるのはいつから?

ウォーキングでのダイエットが成功した女性

ウォーキングによるダイエット効果は、一般的に約2カ月ほど継続した頃から実感しやすいとされています。短期間で大きな変化を求めるのではなく、まずは歩く習慣を身につけることが結果につなげるポイントです。

1~2週間では効果はわかりにくい可能性

ウォーキングはジョギングや縄跳びなど他の有酸素運動と比べて消費カロリーが少なく、短期間では体重や見た目の変化が現れにくいのが特徴です。

1〜2週間の段階では本当に効果があるのか不安になりやすいものの、この時期からすでに小さな変化が始まっています。

例えば、歩くことで気分がすっきりしたり睡眠リズムの安定に寄与したりと、体の内側は着実に良い方向へ動き始めています。外見に変化がなくても、基礎が整う大事な期間と捉えて続けてみることが重要です。

継続するためには「小さな目標」を繰り返す

ウォーキングでダイエット効果を引き出すためには、継続が何よりも大切です。しかし、大きな目標をいきなり掲げると達成できず、途中で挫折する原因にもなります。

そこで役立つのが、無理なく達成できる「小さな目標」を日々積み重ねる方法です。1つひとつ達成するたびに成功体験が増え、やる気も自然と続きやすくなります。

▼おすすめの「小さな目標」▼

  • まずは10分だけ歩く
  • 先週より1,000歩だけ多く歩く
  • 歩くペースを少しだけ速くする
  • 休日は近所の公園を1周だけ歩く
  • 買い物時、店の入口から少し離れた場所に駐車する
  • 昼休みに5分だけ外を散歩する
  • 自宅から最寄り駅まで歩く
  • エレベーターではなく階段を選ぶ

ウォーキングで痩せない原因は「食事」にある可能性も

食材

ウォーキングを続けているのに体重が落ちない場合、運動量よりも「食事量」が影響している可能性があります。運動だけに頼るのではなく、食事も見直すことでダイエットを効率的に進めましょう。

食べる量が多すぎると体重増へ

ウォーキングで消費できるカロリーは、他の有酸素運動と比べてそれほど多くありません。

以下のような食事は、習慣化するとウォーキングで消費するカロリーを上回り、体重増加につながる可能性があります。

▼注意したい食習慣リスト▼

  • 揚げ物やフライドポテト、ファストフードを頻繁に食べる
  • 間食に菓子パンやスナック菓子、アイスクリームを食べる
  • ジュースや炭酸飲料など甘い飲み物をよく飲む
  • 1回の食事を10分以下で食べ終える
  • ソースやドレッシング、マヨネーズなどをたっぷり使う
  • 毎日お腹がいっぱいになるまで食べている
  • ウォーキング後に「運動したから大丈夫」とつい食べすぎてしまう

ウォーキングでダイエット効果を得たい方は、必要以上のエネルギーをとりすぎていないか、食事のバランスは崩れていないかを見直し、運動と食事をセットで整えていくことが大切です。

ダイエット中の食事管理については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひご覧ください。

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食事管理が苦手な人はnoshの活用がおすすめ

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まとめ

ウォーキングは比較的体にかかる負担が少なく、初心者でも取り組みやすい有酸素運動です。

ウォーキングを習慣化することで、脂肪燃焼や基礎代謝の維持、消費カロリーの増加など、さまざまな効果が期待できます。心拍数・歩行時間・距離を意識することで、さらに効率的にエネルギーを使えるようになるでしょう。

また、ダイエットを成功させるためには食事管理もあわせて取り組むことが重要です。食事から摂るカロリーが多いと、ウォーキングで消費するエネルギーを上回ってしまい、体重が減りにくくなるためです。

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参考文献
厚生労働省|健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023
厚生労働省|健康日本21アクション支援システム|糖尿病を改善するための運動
厚生労働省|令和5年「国民健康・栄養調査」の結果
厚生労働省|健康日本 21(第三次)推進のための説明資料
厚生労働省|こころもメンテしよう:こころと体のセルフケア 体を動かす
出典
厚生労働省|21世紀における国民健康づくり≪健康日本21≫
厚生労働省|健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023

石川伊澄 管理栄養士

医療系企業にて管理栄養士として勤務し、年間100件以上の個別栄養相談を担当。加齢に伴う健康課題や女性のライフステージに応じた栄養管理、若年層の食生活改善まで、幅広い年代への指導経験を持つ。現在はフリーランスとして、管理栄養士の知見を活かし、健康・食分野の記事執筆や監修を中心に活動中。

 

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