バナナダイエットは効果がある?栄養素と痩せるやり方を解説
手軽に食べられて美味しいバナナは、ダイエットのお供として人気です。「バナナダイエット」というダイエット法も有名ですね。
けれど実際、バナナにダイエット効果はあるのでしょうか?
この記事では、バナナのダイエットに効果的な栄養素や食べ方について解説します。バナナを上手に取り入れて、ダイエットを成功させましょう!
バナナダイエットに痩せる効果はある?
結論から言うと、バナナはダイエットに効果的な食材です。食べる量とタイミングを工夫することで、あなたの減量をサポートしてくれることでしょう。
ただしバナナは万能食材ではありません。そのため「バナナだけ食べれば痩せる」という訳ではないので注意しましょう。
他の食品と組み合わせて栄養バランスを整えながら、バナナを毎日の食事に取り入れていきましょう。
ダイエットに効果的なバナナの栄養素
バナナがダイエットに効果的と言われる理由は、その栄養価の高さにあります。
バナナは、ダイエット中に不足しがちな栄養素や、意識して摂りたい成分を効率よく摂取できるのです
ここからは、バナナの栄養価やダイエットに有効な成分について紹介します。
腹持ちを良くする「豊富な糖質」
バナナの甘さの秘密は、豊富な糖質にあります。
果物の甘さは通常「果糖」という糖質で構成されています。
しかしバナナには果糖の他にも、ブドウ糖、ショ糖、でんぷんなど、様々な種類の糖質を含んでいます。
これらのうち、ブドウ糖や果糖は食べると速やかに吸収されます。ブドウ糖は素早く血糖値を上げるため、バナナを食べるとすぐに満足感を得られます。その結果、食べ過ぎの防止にも繋がります。
一方、ショ糖やでんぷんは、吸収に時間がかかります。血糖値を上げる作用も緩やかですが、その分、腹持ちが良いのがポイントです。
このようにバナナは、満足感をすぐに得やすく、またその効果が長持ちしやすいという特徴があります。
バナナを取り入れることで、ダイエット中の食欲コントロールがしやすくなるでしょう。
便秘を改善する「不溶性食物繊維」
バナナには食物繊維が含まれています。
食物繊維は腸内の善玉菌のエサになり、善玉菌を増やす働きをします。善玉菌が増えることで悪玉菌の増殖が抑えられ、腸内環境が改善し、便秘を解消する効果が期待できます。
また、バナナは100gあたり水溶性食物繊維が0.1g、不溶性食物繊維が1.0gと、不溶性食物繊維の割合が多くなっています。
不溶性食物繊維には水を吸って膨らむという特徴があります。カサが増した便は腸を刺激し、排便を促してくれるのです。
不溶性食物繊維を豊富に含むバナナは、便秘を改善する効果が高く、ダイエット中におすすめの食品であると言えるでしょう。
血糖値上昇を緩やかにする「水溶性食物繊維」
バナナに含まれる水溶性食物繊維には、血糖値の上昇を緩やかにする働きがあります。
血糖値が上昇すると、インスリンというホルモンが分泌されます。インスリンは血中の糖分を、脂肪などに蓄えるように働きます。
血糖値の上昇が急激であるほど、インスリンの分泌量は増えます。そしてインスリンの分泌量が多いほど、体に蓄えられる脂肪の量も増えてしまうのです。
水溶性食物繊維を含むバナナを食べることで、血糖値の急上昇を抑えることができます。
その結果、インスリンの分泌を抑え、食べた糖分が脂肪へ蓄えられるのを防ぐ効果が期待できるでしょう。
糖質や脂質を燃やす「ビタミンB群」
バナナには水溶性ビタミンであるビタミンB群が含まれています。
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変えるために必要な栄養素です。バナナに含まれる糖質を、エネルギーとして燃やすために活躍してくれます。さらに、バナナには脂質をエネルギーに変えるために必要なビタミンB2も含まれています。
そのため、バナナは低脂質な食品ですが、他の食事で摂取した脂質の代謝を助けるように働いてくれます。
ビタミンB1やビタミンB2のおかげで、糖質や脂質がエネルギーとして使われ、体脂肪になりにくくなります。これは脂肪を落としたいダイエット中において、とても嬉しい効果ですね。
むくみを解消する「カリウム」
バナナにはカリウムという栄養素も豊富に含まれています。
カリウムは体の水分量や塩分量を調節するミネラルです。余分な塩分を、水分と一緒に体外へ排出する役割を持っています。
塩分や水分が体に溜まると、むくみの原因になってしまいます。水分には老廃物も溶けているため、むくみを放置しておくことは肌荒れの原因になり、美容にもよくありません。
カリウムを十分に摂取することで、余分な水分を体の外に出すことができます。そうして、むくみのないスッキリとした体を手に入れることができるでしょう。
バナナダイエットの効果的なやり方
バナナにはこのように、ダイエットに嬉しい栄養素がたくさん含まれています。
では、どのようにしてバナナをダイエットに利用すればよいのでしょうか?
効果的なバナナダイエットのやり方について、3つのポイントを紹介します。
1.他のおやつを置き換える
普段食べている食事の量を変えずにバナナをプラスすると、摂取カロリーが増えてしまいます。
これではダイエット効果は見込めず、逆に体重が増えてしまうおそれがあります。
1本で十分な満足感が得られ、栄養価の高いバナナは、普段のおやつの置き換えとして利用しましょう。
たとえば、おやつとしてスナック菓子を食べている場合は、その1袋をバナナ1本に置き換えてみましょう。
スナック菓子1袋のカロリーは250~350kcal程度、バナナ1本のカロリーは100kcal程度です。このように置き換えるだけでも、カロリーカットに繋がります。
また、スナック菓子には塩分が多めに使われています。そのため、体がむくみやすくなります。
スナック菓子をバナナに置き換えることで、カリウムによるむくみ解消効果が発揮され、スッキリとした体に近づくことができるでしょう。
2.朝ごはんとして取り入れる
朝食のご飯やパンの量を少し減らして、バナナを取り入れる方法もおすすめです。
朝にバナナを食べることで、朝食だけでなく、昼食時の血糖値上昇も抑える効果が期待できます。
1回目の食事(朝食)で血糖値を上げにくいものを食べると、2回目の食事(昼食)の血糖値も上がりにくくなるという研究結果があります。
この効果は一般に「セカンドミール効果」と呼ばれています。
つまり、食物繊維が豊富なバナナを朝に食べることで、昼食時にも嬉しい効果を発揮するのです。
血糖値の上昇が緩やかになることで、インスリンの分泌量が抑えられるため、体に脂肪が蓄えられにくくなるでしょう。
3.運動×バナナでダイエット効果アップ!
バナナと運動の相性は、非常に良いことが分かっています。
運動前にバナナを食べることで、運動中のエネルギー切れを防ぐことができます。
バナナは、すぐにエネルギーになる糖質と、ゆっくりとエネルギーになる糖質の2つをあわせ持っています。
そのため、すぐエネルギーを使いたい場合にも、長時間の運動でエネルギーを長持ちさせたい場合にも、バナナは適しています。
エネルギー補給としてバナナを利用し、積極的に運動を行いましょう。そうすることで運動のパフォーマンスが上がり、より引き締まった体を手に入れることができますよ。
バナナダイエットの注意点
バナナダイエットを始めるにあたって、注意しておくべき点を3つ紹介します。
1日1本を目安に食べる
栄養価の高いバナナですが、食べ過ぎるとカロリーの摂りすぎになってしまいます。
おやつとして食べる場合にも、1日1本を目安にしましょう。
スナック菓子などをバナナ1本に置き換えれば、適度にカロリーを削減できます。上手に取り入れていきましょう。
ビタミンを守るため、生のまま食べる
バナナケーキなど、バナナを使ったスイーツは甘さが際立って美味しいですよね。
しかしダイエット効果を期待する場合には、バナナの加熱は避けた方がよいでしょう。
バナナに含まれる多くのビタミン類は、加熱により失われることが分かっています。そのため熱を加えてしまうと、栄養素を十分に得られなくなってしまいます。
ダイエットに効果的なビタミン類を効率よく摂取するためにも、バナナは生のまま食べるようにしましょう。
食事を丸ごと置き換えない
昼食をバナナに置き換えた生活を1か月続ける、というようなダイエット方法はおすすめできません。
バナナは栄養価の高い食品ですが、すべての栄養素を補える訳ではありません。バナナ1本だけで食事を済ませてしまうと、たんぱく質などその他の必要な栄養素が大きく不足してしまいます。
栄養バランスの偏りは、基礎代謝を著しく下げ、太りやすい体になってしまいます。また、ビタミンやミネラルの不足により、体調を崩してしまうおそれもあります。
置き換えはおやつや、朝食のおにぎりやパン程度にしておきましょう。
肉や魚、卵に野菜など、バナナから摂れない栄養素を、食事でしっかり摂取することも大切です。
バランスの良い食事を心がけることで、ダイエット効果もさらに高まりますよ。
上手にバナナを活用してダイエットしよう!
バナナは栄養価が高く、ダイエットに嬉しい栄養素を豊富に含んでいます。
量とタイミングを工夫することで、あなたの減量をサポートしてくれることでしょう。
【記事監修者】管理栄養士からのコメント

バナナには糖質だけでなく、食物繊維やビタミンなど、様々な栄養素が含まれています。おやつや主食の置き換えに活用することで、手軽においしくカロリーカットをしてみましょう。
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バナナはダイエットに効果的ですが、合わせて栄養バランスの良い食事を摂ることも重要です。
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井後結香 管理栄養士
病院での献立作成と栄養指導を経て、地域の特定保健指導や疾病予防事業に携わる管理栄養士。日々の生活に無理なく取り入れられる食事と健康管理の情報を、手軽でわかりやすい形で提供している。
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