オリゴ糖にデメリットはある?健康効果やうまく活用する方法も紹介
「オリゴ糖って体にいいの?」
「オリゴ糖にもデメリットはある?」
なんとなく体によいイメージのあるオリゴ糖は、どのような健康効果があるのでしょうか?
今回は砂糖との違いや、オリゴ糖を食べるときの注意点についても解説します。
オリゴ糖が気になってはいるけれど食べたことのない方も、ぜひ参考にしてくださいね。
そもそもオリゴ糖とは?
オリゴ糖とは「炭水化物」の一種です。炭水化物は、大きく3つの種類にわけられます。
- 単糖類:糖が1個のもの
- 小糖類:単糖が2~20個程度結びついたもの
- 多糖類:単糖が数十~数千個結びついたもの
それぞれ代表的なものは以下のとおりです。オリゴ糖は小糖類に、でんぷんや食物繊維などは多糖類にあたります。
- 単糖類:ブドウ糖、果糖
- 小糖類:オリゴ糖
- 多糖類:でんぷん、寒天、食物繊維
砂糖や乳糖は単糖が2つ結びついてできています。よって、砂糖や乳糖もオリゴ糖の仲間といえます。
しかし単糖が3つ以上結びついたオリゴ糖の多くは、2つのものと異なり消化されにくい性質を持っているのです。
ゆえに単糖が3つ以上結びついたものを「砂糖とは異なる性質を持った糖」との意味を込めて、オリゴ糖と呼ぶ場合も多いです。
実は、オリゴ糖について明確な定義はありません。そのため、文献によっては単糖が2〜10個程度結びついたものをオリゴ糖というと表現される場合もあります。
どんな種類がある?
オリゴ糖には、さまざまな種類や特徴があります。
代表的なオリゴ糖を下記にまとめました。
種類 | カロリー(1gあたり) | 甘味度(砂糖と比較) |
イソマルトオリゴ糖 | 4kcal | 40~50% |
フラクトオリゴ糖 | 1.6~2.2kcal | 25~35% |
ガラクトオリゴ糖 | 2~3kcal | 25~35% |
キシロオリゴ糖 | 2kcal | 25~40% |
ラクトスクロース | 2kcal | 製品によって異なる |
ラフィノース | 2kcal | 20% |
参考までに、砂糖のカロリーは1gあたり4kcalです。ゆえにイソマルトオリゴ糖以外は、砂糖よりも低カロリーであるとわかりますね。
またこれらのオリゴ糖には、次のような共通する特徴もあります。
- 砂糖よりも甘みが少ない
- 腸内環境を整えるビフィズス菌の栄養源になる
- 虫歯の原因になりにくい
それぞれのオリゴ糖は実際に、以下のような用途で使われることが多いです。
種類 | 主な用途 |
イソマルトオリゴ糖 | 飲料、菓子、デザート、乳製品、調理済み食品など |
フラクトオリゴ糖 | 乳製品、卓上甘味料、育児用調製粉乳など |
ガラクトオリゴ糖 | 飲料、デザート、健康食品など |
キシロオリゴ糖 | 健康食品、飲料、菓子など |
ラクトスクロース | 卓上甘味料、飲料、菓子、健康食品など |
ラフィノース | 卓上甘味料、健康食品など |
砂糖の代わりになる?
先ほど紹介した特徴のとおり、市販のオリゴ糖は砂糖の代用品としても使われます。
ただし商品によって、甘さや性質が異なります。そのため使用量については、パッケージやメーカーのホームページを参考にしてくださいね。
オリゴ糖を食べるメリット
オリゴ糖には、どのような健康効果があるのでしょうか?
大きなメリットは腸内環境の改善効果と血糖値を上がりにくくする効果です。さっそく詳しく見ていきましょう。
メリット1.腸内環境の改善に役立つ
オリゴ糖の働きといえば、腸内環境の改善が代表的です。
腸内に存在する善玉菌の1種であるビフィズス菌は、オリゴ糖を好みます。
ビフィズス菌がオリゴ糖を食べると、酢酸や乳酸という酸が出てきます。これらの酸は、腸内を有害な菌が苦手とする弱酸性の環境に整えてくれるのです。
なお腸内環境の改善といえば、食物繊維をイメージする方も多いでしょう。
参考までに、食物繊維は便のカサを増やしたり、大腸内で分解されたのちビフィズス菌のエサとなったりして腸内環境を整えます。
ゆえにオリゴ糖と食物繊維を組み合わせると、より腸内環境の改善に役立つでしょう。
メリット2.食後の血糖値が上がりにくい
ほとんどのオリゴ糖は消化吸収されないので、食後の血糖値が上がりにくいのが特徴です。
そのため、糖の代謝を調節するインスリンの分泌に影響が出にくいのです。
インスリンは血液中の糖をエネルギーとして利用するよう促すホルモンで、同時に余分な糖を中性脂肪として蓄える働きもあります。
したがってダイエット中の方は、血糖値を必要以上に上げないことが大切です。
食後の血糖値を上げにくいオリゴ糖は、ダイエット中の方や中性脂肪の値が気になる方にもおすすめです。
オリゴ糖を食べるデメリット
健康に嬉しい効果が期待できるオリゴ糖にも、デメリットはあるのでしょうか?
ここでは、2つの注意点を紹介します。
デメリット1.お腹が緩くなることもある
オリゴ糖を食べると、体質や体調によっては下痢やお腹の張りを生じることもあります。
そのようなときには、1回に摂る量を減らし、時間をかけて少しずつ摂取量を増やしていくとよいでしょう。腸内細菌にオリゴ糖を慣れさせることで、症状が出にくくなりますよ。
またオリゴ糖を食べると、おならが増えることもあります。これはオリゴ糖が腸で働いている証です。
ちなみにオリゴ糖が働くことで出るおならには、臭いがありません。オリゴ糖を摂り続けると、多くの人はおならの回数が減るので安心してくださいね。
デメリット2.甘みが少なく食べすぎてしまう
オリゴ糖は甘みが少ないので、砂糖の代わりに使用すると摂りすぎてしまうこともあるでしょう。
たとえば、オリゴ糖の一種である「ラフィノース」を砂糖の代わりに使用したとします。
砂糖小さじ1(3g、12kcal)に相当する甘さを得るには、ラフィノースは15g必要です。ラフィノースのカロリーは砂糖の半分ですが、15gを摂ると30kcalになってしまいます。
つまりラフィノースで砂糖と同等の甘みを得ようとすれば、カロリーを2.5倍摂ることになってしまいます。
そうするとお腹が緩くなったり、カロリーの過剰摂取になったりする可能性があります。
また市販のオリゴ糖製品は、1日あたり2〜10gの摂取が有効とされています。甘みを補うためにオリゴ糖を使用すると、無意識のうちに有効摂取量を超えてしまうこともあるでしょう。
オリゴ糖はたくさん摂ればよいというものでもありませんから、適量の摂取に留めましょう。
糖尿病でもオリゴ糖を食べられる?
オリゴ糖は血糖値を上げにくいため、糖尿病の方でも食べられます。
ただし市販のオリゴ糖には、砂糖やブドウ糖が含まれているものも見受けられます。
オリゴ糖自体は血糖値を上げにくくても、同時に砂糖やブドウ糖を摂れば血糖値は上がりやすくなります。
ゆえに糖尿病の方がオリゴ糖を食べるときには、原材料やオリゴ糖の純度を確認し、できるだけ純度の高いものを選びましょう。
どれがいい?オリゴ糖の選び方
オリゴ糖はスーパーマーケットやドラッグストア、インターネットなどさまざまな場所で購入できます。種類もたくさんあり、どれを買おうかと悩むこともあるでしょう。
ここでは選び方のポイントについて紹介しますので、オリゴ糖を購入するときの参考にしてくださいね。
ポイント1.オリゴ糖の純度が高いものを選ぶ
オリゴ糖を効率よく摂りたい方は、純度の高いものを選びましょう。
パッケージに記載されている原材料名を確認し、余分な原料の入っていない商品がおすすめです。
またオリゴ糖の健康効果を期待する場合は、特定保健用食品(トクホ)のマークが付いた商品を選ぶのもよいでしょう。
トクホは薬ではないので、必ず効果が出るとはいえません。しかし有効性や安全性について国の審査を通過した食品にのみ、トクホであることの表示が許可されています。
ポイント2.形状から選ぶ
オリゴ糖には、液状タイプと粉末タイプがあります。市販されているオリゴ糖の多くは液状タイプで、粉末タイプに比べて価格が低めです。
一方で粉末タイプには小分けになっている商品もあり、持ち運びたい方や計量が面倒と感じる方に適しています。
ご自身の使用目的やライフスタイルに合わせて、お好みのものを選びましょう。
オリゴ糖を含む食べ物もある?
実は、オリゴ糖は私たちが普段口にしている以下のような食べ物にも含まれています。
- ごぼう、玉ねぎ、にんにく、バナナなどの野菜や果物
- ヨーグルトやみそなどの発酵食品
ゆえに普段からさまざまな食材を食べることで、オリゴ糖もある程度は摂取できるでしょう。
またいくらオリゴ糖を摂っていても、脂質の摂りすぎなど偏った食事をしていると腸内環境は悪くなってしまいます。
オリゴ糖の健康効果を最大限に発揮するには、普段からバランスのとれた食事を心がけましょう。
デメリットも理解して活用しよう
今回は、オリゴ糖について解説しました。
オリゴ糖は健康に嬉しい効果が期待できる一方で、使い方によってはデメリットもあります。
オリゴ糖を食べ始めるときには、慣れが必要な場合もあること、適量の摂取に留めることを意識しましょう。
メリットとデメリットを理解したうえで、オリゴ糖を健康維持に役立ててくださいね。
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