生活習慣病予防に必要不可欠!マグネシウムを多く含む食品とは?体内での働きや適量についても紹介
「マグネシウムにはどんな健康効果があるの?」
「どのような食品にマグネシウムが含まれるの?」
マグネシウムは食品だけでなく、サプリメントや一部の薬にも配合されています。一方でマグネシウムの働きや多く含む食品について、詳しく知らないという方も多いでしょう。
そこで今回は、マグネシウムの働きやどのような食品に含まれるのかを、わかりやすく解説します。
気になるマグネシウムの摂取目安量や、おすすめレシピも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
マグネシウムとは?
マグネシウムはミネラルの1種で、カルシウムと同様に骨を作るために欠かせない栄養素です。
そのほかにも、マグネシウムは300種類以上の酵素をサポートする役割を持ちます。そのため主な働きは以下のとおりです。
【マグネシウムの働き】
- 筋肉を収縮させる
- 神経伝達を行う
- 体温を調節する
- 血管を広げて血圧を下げる
- 脳梗塞や心筋梗塞の原因となる血の塊(血栓)を作りにくくする
このような働きのあるマグネシウムは、生活習慣病の予防にも欠かせない栄養素だといえますね。
マグネシウムを多く含む食品
マグネシウムは、主に海藻、魚介、穀物、野菜、豆類に含まれています。
その中でもスーパーなどで手軽に購入でき、調理しやすい食品を紹介します。
海藻類
のり、わかめ、昆布、ひじきにはマグネシウムが多く含まれます。
ただし海藻は、ご飯や肉のようにたくさん食べるものではありません。1回に食べる量あたりのマグネシウム量は以下のとおりです。
【1回の摂取量あたりのマグネシウム量】
- 青のり:2g(小さじ1)中に28mg
- 乾燥わかめ:2g(小さじ2)中に20mg
- 刻み昆布:2g(大さじ1)中に14mg
- 干しひじき:2g(大さじ1)中に13mg
海藻はみそ汁や煮物に入れるなど、少量をこまめに食べるといいですね。
魚介類
魚や貝にも、マグネシウムが含まれます。
【一食あたりのマグネシウム含有量】
- あさり:80g(殻付き10個)中に74mg
- 金目鯛:100g(1切れ)中に73mg
- 干しえび:6g(大さじ1)中に31mg
- はまぐり:20g(殻なし1個)中に16mg
他にも、あじやさば、いわしなどにも100gあたり30〜40mgのマグネシウムが含まれます。
一方で、肉にはマグネシウムはあまり含まれていません。したがって、メインのおかずを肉から魚介に変えることで、マグネシウムの摂取量が増えるでしょう。
穀類
マグネシウムは穀類の中でも玄米やライ麦など、未精製のものに多く含まれます。
【一食あたりのマグネシウム含有量】
- 玄米:150g(茶碗1杯分)中に74mg
- ライ麦パン:60g(6枚切り1枚)中に24mg
- 全粒粉パン:60g(6枚切り1枚)中に31mg
- そば:170g(1玉)中に46mg
- 白米:150g(茶碗1杯分)中に11mg
- 食パン:60g(6枚切り1枚)中に11mg
白米や食パンは、玄米やライ麦パンに比べてマグネシウムの含有量は少ないです。
普段の主食を玄米やライ麦パンなど未精製のものに変えるだけで、マグネシウムを補えますよ。
野菜類
ビタミンや食物繊維が豊富なイメージのある野菜にも、マグネシウムが含まれます。
【一食あたりのマグネシウム含有量】
- ほうれん草:20g(1株)中に20mg
- 枝豆:30g(10さや)中に19mg
- ごぼう:45g(1/4本)中に24mg
- 切り干し大根:15g(1人前)中に24mg
乾物である切り干し大根は、保存性に優れているため常備しておくといいですね。
豆類
豆類は、マグネシウムを手軽に補える食品としておすすめです。
下記のように下処理不要ですぐに食べられるものも多いので、うまく活用しましょう。
【一食あたりのマグネシウム含有量】
- 蒸し大豆:100g(1パック)中に110mg
- きな粉:6g(大さじ1)中に16mg
- 納豆:50g(1パック)中に50mg
- 木綿豆腐:350g(1丁)中に200mg
マグネシウムの多い食品の覚え方
紹介した食品以外にも、マグネシウムを多く含むものがあります。
マグネシウムの補給に役立つ食品の頭文字をとった「そばのひ孫と孫わ優しい子かい?納得!」という標語です。
それぞれの食品と合わせて見ていきましょう。
そ:そば
ば:バナナ
の:のり
ひ:ひじき
ま:まめ
ご:五穀(主に玄米、ライ麦など)
と:豆腐
ま:まめ
ご:ごま
わ:わかめ
や:野菜(緑黄色野菜)
さ:魚
し:しいたけ(とくに干ししいたけ)
い:いも
こ:昆布
か:牡蠣
い:いちじく(とくに干しいちじく)
なっ:納豆
と:とうもろこし
く:くるみ
食品選びの参考にしてくださいね。
マグネシウムを多く含む飲み物
マグネシウムを多く含む、代表的な飲み物は「硬水」です。
水には「硬水」と「軟水」の2種類が存在します。これらは、水中のカルシウムやマグネシウム量を表した硬度により分類されます。
なおWHOの飲料水水質ガイドラインの分類は、以下のとおりです。
- 軟水:硬度60mg/L未満
- 中程度の軟水:硬度60~120mg/L未満
- 硬水:120〜180mg/L未満
- 非常な硬水:180mg/L以上
日本で使用される水の多くは軟水で、ヨーロッパでは硬水が主流です。
したがって硬水を取り入れたいときには、ペットボトルなどで販売されているミネラルウォーターを利用するといいでしょう。
パッケージに記載された硬度をチェックして購入してくださいね。
硬水を利用するときの注意点
同じ水であっても、硬水と軟水では味や性質が異なります。
【硬水の性質】
- 味に癖がある
- 水の苦みや渋みを感じやすい
- シチューなど洋風料理に適している
- 肉の臭みを抑える
- アクを取りやすくする
【軟水】
- あっさりしていて癖がない
- 日本食に適している
- 昆布やかつおのうま味成分を引き出す
- 日本茶、紅茶、ウイスキーの香りを引き出す
この違いを知らないと、硬水を利用したときに「美味しくない」「扱いにくい」と感じるでしょう。
あらかじめ硬水と軟水の特徴を理解しておくことで、取り入れやすくなりますよ。
1日にどのくらい摂ればいい?
マグネシウムは30〜64歳の男性で1日370mg、同年代の女性で1日290mg摂ることが推奨されています。
【マグネシウムの1日の推奨量】
- 30〜64歳の男性:370mg
- 30〜64歳の女性:290mg
一方で令和元年に行われた国民健康・栄養調査では、マグネシウムの1日平均摂取量は下記のとおりでした。
【マグネシウムの1日の平均摂取量】
- 20歳以上の男性:270mg
- 20歳以上の女性:242mg
つまり、マグネシウムは男女ともに不足気味であるとわかります。
しかし、普段の生活でマグネシウムの摂取量を計算するのは大変です。細かく考えるよりも、海藻、魚介、穀物、野菜、豆類を積極的に摂るよう心がけましょう。
普段の料理に海藻を加えたり、肉を魚介に変えたり、野菜料理をプラスしたりするといいですね。
不足するとどうなる?
マグネシウムの摂取量が不足すると、次のような症状が現れます。
【マグネシウム不足の症状】
- 吐き気
- 嘔吐
- 眠気
- 脱力感
- 筋肉のけいれん
- ふるえ
- 食欲不振
またマグネシウム不足が長期化すると、骨粗しょう症や心疾患、糖尿病など生活習慣病のリスクが高まると考えられています。
摂りすぎるとどうなる?
通常の食品でマグネシウムを多く摂っても、健康に害はありません。そのため、通常の食品ではマグネシウムの摂取量に上限はありません。
ただし、サプリメントなど通常の食品以外からマグネシウムを多く摂ると、下痢を起こすことがあります。
そのため、サプリメントなど通常の食品以外からのマグネシウム摂取量は1日350mgまでとされています。サプリメント以外では、医薬品にも含まれることがあるため飲み合わせに注意しましょう。
マグネシウム豊富なレシピを紹介
マグネシウムが豊富な食材を組み合わせた「あさりとひじきの煮物」を紹介します。
【材料】
- 乾燥ひじき 15g
- あさりのむき身 100g
- 蒸し大豆 100g
- にんじん 1/3本
- 油揚げ 1枚
- 油 大さじ1
- 砂糖 小さじ1
- 醤油 大さじ1と1/2
- みりん 大さじ1と1/2
- 酒 大さじ1と1/2
【作り方】
- ひじきを水で戻す。
- にんじんと油揚げは食べやすい大きさに切る。
- 鍋に油をひいて熱し、具材を入れて炒める。
- 砂糖、醤油、みりん、酒を加え、軽くまぜる。
- 鍋にフタをして、10分ほど煮る。
- 途中で数回混ぜ、食材に火が通ったら完成。
そのまま食べるのはもちろん、ご飯に混ぜたり、卵焼きに入れたりとアレンジできますよ。
手軽な食品でマグネシウムを補おう
今回は、マグネシウムを多く含む食品について解説しました。
マグネシウムは、私たちに不足しがちなミネラルの1種です。一方で、意外と身近な食品に含まれているのです。
紹介した食品も参考に、日々の食事でマグネシウムを補えるよう工夫しましょう。
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