ブロッコリーは栄養満点!部位や調理法による違いをたっぷりと紹介
「ブロッコリーにはどんな栄養があるの?」
「ダイエットや筋トレにもブロッコリーはおすすめ?」
ブロッコリーはサラダやお弁当のおかず、シチューなど口にする機会の多い野菜です。
今回はそんな身近なブロッコリーの栄養や健康効果について、詳しく解説します。
栄養を余すことなく摂る調理法についても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
ブロッコリーの優れた栄養と効果
ブロッコリーは世界中で大人気な、栄養価の高い野菜です。一方で、100g(約1/2個)あたり37kcalと低カロリーなのも特徴です。
したがってブロッコリーは「十分な栄養を摂りたいけれど、カロリーは抑えたい」と考える方にピッタリな食べ物といえます。
具体的にどのような栄養素が含まれるのか、順に見ていきましょう。
栄養素1.ビタミン
ブロッコリーには、さまざまなビタミンが含まれます。特にビタミンC、β-カロテン、ビタミンKが含まれているのが特徴です。
それぞれのビタミンについて詳しくみていきましょう。
ビタミンC
中でもとくに多いのが、ビタミンCです。ビタミンCを多く含むイメージのある、レモン果汁やいちごと比べてみましょう。
【ビタミンC含有量】
食材(100gあたり) | ビタミンC含有量 |
ブロッコリー(約1/2個) | 140mg |
レモン果汁 | 62mg |
いちご(6~7個) | 50mg |
このようにブロッコリーのビタミンCは、レモン果汁やいちごの2倍以上含まれています。
なお日本人の食事摂取基準によると、成人が1日に推奨されるビタミンCの摂取量は100mgです。
つまりブロッコリーを1/2個食べれば、この量を満たせるのです。ちなみにブロッコリー1房は15g程度ですから、6〜7房で1/2個に相当します。
ビタミンCは、皮膚や細胞のコラーゲンを作るために欠かせない栄養素です。美肌のためにも不足しないよう摂りましょう。
β‐カロテン
ほかにもブロッコリーには「β-カロテン」が含まれています。β-カロテンの働きは以下のとおりです。
【β-カロテンの働き】
- ビタミンAに変換され、目や皮膚の粘膜を保護する
- 抗酸化作用があり、動脈硬化の進行に関わる活性酸素の働きを抑える
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ビタミンK
ブロッコリーには「ビタミンK」も含まれています。ビタミンKの働きは次のとおりです。
【ビタミンKの働き】
- 骨にカルシウムがくっつくのを助け、丈夫な骨を作る
- 血液の凝固に関わる
栄養素2.ミネラル
ブロッコリーにはカリウム、鉄分、カルシウムなど私たちの健康を維持する上で欠かせないミネラルが含まれます。
【ブロッコリーが含むミネラルとその働き】
カリウム | 余分な塩分を排出し、むくみや高血圧を予防、改善する |
鉄分 | 血液中で酸素を運搬するヘモグロビンの構成成分であり、貧血を予防する |
カルシウム | 丈夫な骨を作る |
先ほどお伝えしたように、ブロッコリーにはカルシウムが骨にくっつくのを助けるビタミンKも含まれます。
1種類でカルシウムとビタミンKがバランスよく含まれるのは、ほかの野菜にはあまりない特徴なのです。
栄養素3.食物繊維
ブロッコリーは、腸内環境の改善に役立つ食物繊維も含んでいます。
食物繊維には、水に溶けやすい水溶性食物繊維と、水に溶けにくい不溶性食物繊維があります。ブロッコリーに含まれる食物繊維の多くは、不溶性食物繊維です。
不溶性食物繊維は、腸内の水分を吸収して便のかさを増し、スムーズな排便を促します。その際に腸内の有害物質とくっつき、便と一緒に排出するため、腸内をきれいにする働きもあるのです。
また食物繊維は、大腸内の細菌により発酵分解され、善玉菌のエサとなります。
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筋トレ中にブロッコリーが好まれる理由
ブロッコリーが筋トレに励む方に好まれる理由は、たんぱく質とビタミンCを兼ね備えているところです。意外なことに、ほかの野菜と比べてたんぱく質を多く含んでいるのです。
ブロッコリーのたんぱく質とビタミンCについて、順に詳しく見ていきましょう。
低カロリーなたんぱく質源
ブロッコリーは、ほかの野菜と比べてたんぱく質を多く含みます。
一般的にたんぱく質を摂りたいときは、肉や魚、卵など動物性の食品を食べるでしょう。もちろん、これらの食べ物の方がたんぱく質は豊富です。
しかし肉や魚、卵などは脂質も含んでおり、たくさん食べると摂取カロリーが多くなりがちです。
そこで低カロリーでたんぱく質を含む、ブロッコリーが注目されています。
たんぱく質 | カロリー | |
ブロッコリー(約1/2個) | 5.4g | 37kcal |
卵(1個) | 6.1g | 71kcal |
上の表からも分かるように、たんぱく質量に対してブロッコリーは卵よりカロリーが低めなのです。ダイエットや筋トレに励む方に人気なのもうなずけますね。
運動時にも欠かせないビタミンC
ブロッコリーに豊富なビタミンCも、筋トレをするうえで欠かせません。
なぜならビタミンCは、骨と筋肉をつなぐ腱や軟骨を構成するコラーゲンを作るために必要だからです。
さらにビタミンCが不足すると、だるさや疲労感、気力の低下が生じるため、満足のいくトレーニングができなくなるでしょう。
ビタミンCの不足は、野菜や果物の摂取が極端に少ない場合にも起こります。筋トレの効果を高めたい方は、ビタミンCを多く含む野菜や果物の摂取も気をつけて行いましょう。
部位や種類による栄養素の違い
ブロッコリーと聞いてイメージする、頭の部分は「つぼみ」にあたります。また、「ブロッコリースプラウト」という食材も聞いたことがあるでしょう。
それぞれの部位や種類によっても栄養価が異なります。詳しく知って、うまく取り入れましょう。
つぼみと茎で栄養に違いはある?
私たちが普段口にしているのは、つぼみの部分にあたります。
つぼみの部分と、捨ててしまいがちな茎の部分では、含まれる栄養素の量がやや異なります。
実は、茎の方がつぼみよりもビタミンCやβ-カロテンが多いのです。
茎も外側の硬い皮をむけば、つぼみと一緒に茹でてそのまま食べられます。そのまま食べる以外にもみそ汁に入れたり、ナムルや炒め物にしたり、茎の調理法は意外に簡単です。
今まで茎を捨てていた方も、ぜひ次回から一緒に食べてみてくださいね。
ブロッコリースプラウトとは?
「ブロッコリースプラウト」とは、ブロッコリーの種を発芽させたものです。
参考までに、スプラウトとは発芽野菜の総称です。そのためスプラウトにはさまざまな種類が存在します。たとえば大根の種を発芽させたものが、貝割れ大根です。
ブロッコリーに限らず、スプラウトは成熟した野菜よりも栄養分が豊富です。
なかでもブロッコリースプラウトの特筆すべき栄養素に、「スルフォラファン」があります。
スルフォラファンは、体に入った発がん性物質を解毒する酵素を活性化させる働きが期待されています。
実は成熟したブロッコリーに比べてブロッコリースプラウトには、このスルフォラファンが7〜20倍も多く含まれています。そのため米国では、ブロッコリースプラウトをがん予防効果の高い食品として注目しています。
茹でると栄養が減るって本当?
ブロッコリーを茹でると、ビタミンCやカリウムなどの水に溶けやすい栄養素が流れ出てしまいます。
では、加熱して食べることが一般的なブロッコリーは、どのように調理したらよいのでしょうか?
調理法別の栄養価
ブロッコリーの栄養を余すことなく摂るには、水を使わずに調理するといいでしょう。
【ブロッコリー100gあたりの栄養価】
調理方法 | ビタミンC | カリウム |
生のまま | 140mg | 460mg |
茹でる | 55mg | 210mg |
電子レンジ | 140mg | 500mg |
焼く | 150mg | 820mg |
このようにブロッコリーを茹でると、ビタミンCとカリウムが大幅に流れ出て減ってしまいます。
一方、電子レンジや焼くことで増えている栄養素があるのは、調理によってブロッコリーの水分が抜けたためです。水分量が減ったので栄養素が濃縮され、100gあたりで換算すると増加しているようにみえています。
いずれにしてもブロッコリーを茹でると栄養価が下がるため、電子レンジや焼く、蒸すといった水を使わないで加熱するのがおすすめです。
どうしても茹でる場合には、できるだけ短時間に留めましょう。
冷凍すると栄養価は変わる?
市販の冷凍ブロッコリーは、工場で急速冷凍しているため、生のものと栄養価に差がありません。
ブロッコリーに含まれる水分は、ゆっくり凍結させると細胞を壊し、解凍時に栄養やうまみ成分が流れ出てしまいます。
しかし工場ではブロッコリーをマイナス30〜マイナス40度で急速凍結させるため、細胞が壊れにくいのです。
一方家庭の冷凍庫は、マイナス18度よりも少し低いくらいの温度設定になっています。したがって家庭で冷凍したブロッコリーは、栄養価が下がっている可能性があります。
また市販の冷凍ブロッコリーも、保存状態が悪いと栄養価は下がるでしょう。
- 扉の開閉回数を減らす
- 常温のものを入れない
マイナス18度以下で保存すれば栄養価の低下は起こりにくいので、上記のように冷凍庫の温度が上がらないよう工夫しましょう。
栄養豊富なブロッコリーを食べよう
今回は、ブロッコリーの栄養と健康効果について紹介しました。
ブロッコリーは、メイン料理の付け合わせなどさまざまなシーンに登場します。
食卓に彩りを与えるだけでなく、栄養もたっぷりと詰まっているブロッコリーは筋トレやダイエット中の方にもおすすめです。
栄養満点の茎まで、余すことなく味わってくださいね。
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