筋膜リリースですっきり！期待される効果とやり方をわかりやすく解説
「筋膜リリースってどんな効果がある？」
「筋膜リリースの詳しいやり方が知りたい」
デスクワークや運動不足により、筋肉や関節の不快感に悩まされている方も多いでしょう。
実はその悩みが、筋膜リリースによって改善されるかもしれません。
そこで今回は、筋膜の役割とともに、筋膜リリースに期待される効果について解説します。
具体的な方法や、体のコンディションを整える食事についても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
筋膜とは？
筋膜とは、筋肉を包んでいる膜のことです。そのため筋膜も筋肉と同様に、全身に張り巡らされています。
また一言で筋膜といっても、実は5つの層になっています。
- 浅筋膜
- 深筋膜
- 筋外膜
- 筋周膜
- 筋内膜
そして筋膜は、すべての器官や筋線維、神経とつながっているため「第2の骨格」とも呼ばれます。
筋膜の役割
第二の骨格と呼ばれる筋膜には、以下のようなさまざまな役割があります。
【筋膜の役割】
- 筋肉を保護する
- 姿勢を維持する
- スムーズな筋収縮を助ける
先ほど紹介した5種類の筋膜は、互いに滑りあうようにして動きます。つまり筋膜の滑りがよいと、筋収縮がスムーズに行えるのです。
筋膜リリースとは？
筋膜リリースとは、筋膜のねじれを解きほぐすことです。ねじれがほぐれると、筋膜が正常に働けるようになりますよ。
ちなみに、筋膜にねじれが生じる原因は下記のとおりです。
【筋膜がねじれる原因】
- かたよった筋活動（一部の筋肉に負担がかかる動き）
- 長時間の同じ姿勢
- 体に負担がかかる姿勢
- 慢性的な身体ストレス
- 精神的ストレス
このように痛みが生じたり、柔軟性が低下したりと、日常生活や運動に支障が出たことはありませんか？
このようなときに筋膜リリースを行えば、筋膜の滑りがよくなり、体がスムーズに動くようになるでしょう。
筋膜リリースで期待できる効果
筋膜リリースには、次のような悩みの改善が期待されます。
- 肩や首のコリ
- 腰痛
- むくみ
また筋膜リリースをすればバランスが整い、体が軽く感じられるようになるでしょう。さらに筋膜リリースにより関節の可動域が広がれば、怪我をしにくい体になります。
そのため筋膜リリースは、日常でのセルフコンディショニングにも適しています。
筋膜リリースは年齢に関わらず活用できるので、健康管理の1つとして取り入れてみてはいかがでしょうか？
筋膜リリースの注意点
次のような病気や症状のある方は、筋膜リリースを控えましょう。
- ガン
- 感染症
- 皮膚の開いた傷
例えばガンや感染症のときに筋膜リリースを行うと、他の組織まで病気が広がってしまう可能性があります。
また皮膚の開いた傷があるときや傷口を縫ったときは、修復に影響してしまいます。そのため6～8週間は筋膜リリースを避けましょう。
なお筋膜リリース後、筋肉にハリや痛みが生じる場合もあります。
これは数日続くこともありますが、少しずつ症状が和らいでいけば問題ありません。水を多めに飲んで、体にたまった老廃物の排出を促しましょう。
ただし筋膜リリースによって痛みが強くなるなど、体に異変を感じたら一度医療機関を受診してくださいね。
筋膜リリースのやり方
筋膜リリースは、ゆっくりとした呼吸でリラックスしながら行いましょう。
体の硬い部位や、伸びにくいと感じる部位を意識しながら、じっくりと解きほぐします。最初は1か所を20〜30秒で始め、慣れてきたら90秒以上続けられるといいですね。
筋膜リリースの効果を高めたい方は、起床後・夕方・入浴後など、1日の中で数回に分けて行うのがおすすめです。
では、具体的な方法をいくつか紹介します。
猫背や肩こりの改善に効くやり方
イスに座ったままできる、筋膜リリースについて紹介します。猫背や肩こり、二重あごが気になる方におすすめの方法です。
【方法】
- イスに座り、肩甲骨を前に出すように両手を肩の高さで前に伸ばす。
- 両腕を肩の高さに保ったまま、両ひじを後ろに引く。
- ひじの高さを保ったまま、手のひらを前に向けるようにひじから上を上げる。
【ポイント】
- それぞれの動作をしたら、そのまま20秒キープしましょう。
- 背中が丸まったり、腰が反ったりしないように注意しましょう。
- あごが上がらないように意識しましょう。
首や肩のこり、腰痛の改善に効くやり方
立ったまま行う、道具のいらない筋膜リリースを紹介します。こちらは首や肩のこり、腰痛のある方におすすめの方法です。
【方法】
- 立ったまま、右腕を上にあげ、ひじを直角に曲げる。
- 左腕のひじを直角に曲げ、左手の甲を腰の後ろに当てる。
- 両ひじを直角に保ったまま、肩甲骨を反時計回りに軽く動かす。
- 右足を左足の前に交差させて、体を左に倒す。
- 鼻を左肩に近づけるように、顔を向ける。
【ポイント】
- 3〜5の動作をしたら、それぞれ20秒ずつキープしましょう。
- 3は、右のわき腹を伸ばすイメージで行います。
- 4では、右ひじが前に行かないように注意しましょう。
※反対側も同様に行ってみましょう。伸びにくい方を長めに行うと効果的ですよ。
ローラーを使った方法
筋膜リリースには「フォームローラー」と呼ばれる筒状の道具を使用する方法もあります。
フォームローラーを体の硬い部位や、伸びにくいと感じる部位に当てて、筋膜をほぐしましょう。
【方法】
- 気になる部位にフォームローラーを当てる。
- 体の重みを利用し、ローラーを当てた場所に圧をかける。
- 圧をかけた部位に関わる関節を左右前後に動かしながら、解きほぐすように伸ばす。
1カ所につき1分程度を目安に行いましょう。
筋膜リリースは穏やかに行うと、効果が高まります。フォームローラーを使用するときも、圧をかけすぎないようにしてくださいね。
ボールを使った方法
次に、フォームローラーより手軽な「ボール」を使った方法を紹介します。
専用のボールでなくても、ゴルフボールやテニスボール、スーパーボールでも代用できますよ。
【方法】
- 片方の足でボールを踏みながら立つ。
- かかとを中心に、コンパスで円を描くように大きく転がす。
- 痛みがある場所を探し、痛気持ちいいと感じる程度に圧をかける。
- 反対側も同様に行う。
【ポイント】
- 両足のつま先が横一線になるように立って行い、効果を高めましょう。
- ボールの大きさによって、ほぐす範囲や圧の強さが変えられます。
コンディションを整える食事とは？
最後に、筋膜リリースの効果を高める食事について紹介します。少しずつ意識してみると、体のコンディションが整いやすくなりますよ。
コラーゲンの合成に関わる栄養素を摂る
筋膜の構成要素の1つに、コラーゲンがあります。したがって、健やかな筋膜を維持するのにコラーゲンは欠かせない物質なのです。
またコラーゲンは、筋肉と骨をつなぐ「腱」の構成要素でもあります。それゆえ体をスムーズに動かすためにも、コラーゲンは重要な物質であるといえるでしょう。
また体内でコラーゲンを作るには、アミノ酸やビタミンCが必要です。アミノ酸はたんぱく質の構成要素ですから、たんぱく質とビタミンCを意識して摂るといいですね。
【たんぱく質の豊富な食べ物】
- 肉
- 魚
- 卵
- 乳製品
- 大豆製品
肉や魚は脂の少ない部位を選ぶと、脂質を抑えてたんぱく質が多く摂れますよ。
【ビタミンCの豊富な食べ物】
- 果物（キウイ、いちご、柿など）
- 野菜（ピーマン、ブロッコリー、キャベツなど）
- いも類
たんぱく質やビタミンCは一度にたくさん摂るよりも、日々の食事でコツコツ補う方がいいですよ。
水分をしっかり摂る
筋膜リリースを行うときには、水分もしっかり摂りましょう。
なぜなら筋膜リリースには、「リンパドレナージ効果」があるからです。リンパドレナージとは、全身を巡っているリンパの流れを改善することです。
リンパの流れがよくなると、体内に溜まった老廃物が排出されやすくなります。
ただしリンパの流れがよくなることで、一時的に多くの老廃物が体内を巡ると、不快感が生じることもあります。老廃物を流し去るためにも、多めに水分補給をしましょう。
筋膜リリースで体を整えよう
今回は、筋膜リリースについてお伝えしました。
デスクワークや運動不足による肩・首のコリや腰痛、むくみの症状がある方は、筋膜リリースによって改善する可能性があります。
病院に行くほどではないけれど不快感があるという方は、ぜひ筋膜リリースをお試しください。
筋膜リリースは、専用の道具がなくても始められます。すきま時間を活用して、取り組んでみてはいかがでしょうか？
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