疲れが取れない30代女性へ|食事で変わる、毎日の疲労対策【管理栄養士監修】
朝起きてもスッキリしない、仕事中に急に眠くなる…そんな「疲れが取れない」状態に悩んでいませんか?
30代の女性は働き方やライフステージの変化で疲労の質が変わりやすく、原因も複数にまたがります。
本記事では管理栄養士の視点から原因を整理しつつ、今日からできる対策と「食事でのサポート法」を解説します。
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疲れが取れない30代女性に多い原因とは?

30代女性の「疲れが取れない」悩みの原因について解説します。自分に当てはまる項目をチェックしてみてください。
原因1.睡眠の質が下がっている
睡眠は体と心を休める大切な時間です。
しかし、寝る前に以下の行動をとっている場合、睡眠の質が下がっている可能性があります。
あなたは当てはまっていませんか?
- 寝る直前までスマホやパソコンを見ている
- 寝る4時間以内にカフェイン(コーヒー・紅茶・エナジードリンク)を飲んでいる
- 寝酒の習慣がある(アルコールは寝つきを助けても途中の眠りを浅くします)
- 寝だめ(休日に平日分の睡眠時間分の睡眠をする)の習慣がある
- 寝室が暑すぎる・寒すぎる・乾燥している
- 強い光や音が入ってくる環境で寝ている
- 運動不足で日中に体が適度に疲れていない
質の良い睡眠のとれない日が続くと、心身が緊張しやすくなり、リラックスしにくい状態が続くことがあります。
原因2.食事の内容が偏っている
30代女性は、仕事や家事、育児で忙しく、自分の食事に十分な時間を割けないことも。「とりあえず手早く食べられるもの」を選びやすく、コンビニやインスタント食品に頼りがちです。
また、以下の状況が重なると食事内容はさらに偏りやすくなります。
あなたは当てはまっていませんか?
- 1日1回は食事を抜いている
- 手軽な単品料理(おにぎり2個、パスタ1個など)中心の食事
- ダイエットを意識して糖質や脂質を極端に制限してしまう
- 甘いものやスナック菓子で疲れをごまかしている
- 水分よりもカフェイン飲料をよく飲む
体に必要な栄養が不足していたり、逆に摂りすぎていたりすると、今は問題がなくても将来的な不調につながる可能性があります。
原因3.ホルモンバランスの変化
30代以降の女性は、妊娠・出産・月経の影響より女性ホルモン(エストロゲン)が変動し、男性とは異なる健康上の問題を抱えます。
以下の要因も重なっている場合、ホルモンバランスはより乱れやすい傾向にあるでしょう。
あなたは当てはまっていませんか?
- 夜遅くまで起きていることが多い
- 就寝・起床時間が日によってバラバラ
- 極端なダイエットや食事制限をしている
- 喫煙・過度な飲酒
原因4.運動不足
30代女性は毎日の忙しさにより「少しでも休息したい」という気持ちから運動不足になりがちです。
あなたは当てはまっていませんか?
- デスクワーク中心で一日中座っていることが多い
- 通勤や移動は車や電車が中心
- 階段よりエスカレーターやエレベーターを選びがち
- 平日の歩数が5,000歩未満
- 週に運動する日がほとんどない
- 休日も自宅で過ごすことが多い
体を動かす機会が少ないと、筋力や体力の低下だけでなく、疲れやすさや肩こり、腰痛などの不調につながる場合もあるため注意が必要です。
原因5.精神的ストレスを抱えている
30代女性は、仕事の責任が増えたり、家庭や育児に追われたりと、心に負担がかかりやすい年代です。
あなたは当てはまっていませんか?
- 責任のある仕事を任され、プレッシャーを感じている
- 仕事や育児の悩みを誰にも相談できず、一人で抱え込んでいる
- 常に「完璧でなければならない」と感じている
- 仕事と家庭の両立に悩み、時間のやりくりがうまくいかない
強いストレス状態が続くと、心身をリラックスへと導く副交感神経の働きが弱まってしまうことが報告されています。
原因6.何らかの疾患が潜んでいる可能性も
30代女性が感じる疲れは、生活習慣やストレスだけでなく、何らかの疾患が関係している場合もあります。
あなたは当てはまっていませんか?
- 疲れが1週間以上続いている
- 体重が急に増減した
- 食事や運動に気を使っても体調が改善しない
- 動悸や息切れ、胸の違和感を感じることがある
- 目まいや頭痛が頻繁に起こる
- 汗をかきやすくなった、または全くかかなくなった
上記の場合以外でも不安に感じている方は、自己判断せずに医師に相談しましょう。
疲れが取れない30代女性のための簡単セルフケア
疲れが取れない30代女性におすすめのセルフケア方法を解説します。今からできる簡単な方法をまとめたので、ぜひご覧ください。
1.睡眠環境の改善

質の良い睡眠には、適切な睡眠時間と心地よい睡眠環境が重要です。
まず、体調や服薬状況により個人差はありますが最低でも6時間以上の睡眠を心がけましょう。
また、睡眠環境を整えるために以下のポイントを意識するのがおすすめです。
光 | 寝室はできるだけ暗めに。 明かりをつけるなら暖色系のライトがおすすめ。 就寝1〜2時間前にはスマホやパソコンの使用を控えて、ブルーライトを避けましょう。 |
温度 | 寝室の温度は快適な温度に調整。涼しすぎず、暑すぎない温度がベスト |
音 | 外の音が気になる場合は耳栓を使うなどの工夫を |
カフェイン | 就寝前5〜6時間からは、コーヒーや紅茶、チョコレートなどのカフェインを控えめに |
運動 | 軽い運動を日中に行うと、スムーズな眠りを促します |
食事 | 寝る直前の食事は消化に負担をかけるため、なるべく避けるようにしましょう |
入浴 | 就寝1〜2時間前にお風呂に入り、体温を上げるのがおすすめ |
2.オフィスや家でできるリフレッシュ法

長時間同じ姿勢でいたり、集中し続けたりすると、気づかないうちに体や心に負担がたまってしまいます。
そんなときおすすめなのが、ちょっとしたリフレッシュの習慣です。まずは5分だけでも試してみて、自分に合った方法を見つけましょう。
▼簡単にできる方法▼
- 3分ほどゆっくり深呼吸して気分を整える
- 肩回しや軽い運動で体をほぐす
- 2時間に1回、10分ほど席を離れる
- お茶やハーブティーでほっと一息
- 落ち着いた曲を聴いて気持ちをリセット
- 好きな香りのアロマを取り入れる
- ぬるめのお湯に浸かってゆったり過ごす
3.生活リズムの見直し

生活リズムとは起床・食事・活動・休養・就寝といった毎日の時間の流れのことです。
生活リズムを整えることで、体調や気分を整える自律神経の働きも整っていき、日常生活を快適に過ごしやすくなります。すべて一度に取り組むのではなく、できるものから始めてみましょう。
▼生活リズムの見直しポイント▼
- 毎日ほぼ同じ時間に起きる・寝る
- 太陽の光を浴びる
- なるべく決まった時間に食事する
- 適度な運動(ストレッチや筋トレなど)を取り入れる
- リラックスするための時間を設ける
疲れが取れない30代女性の疲労ケアに役立つ食事のポイント
「疲れが取れない」と感じる30代女性に向けて、管理栄養士の立場から食事のポイントを解説します。普段の食事と比較して足りていないところがないか、確認してみてください!
1.栄養バランスのとれた食事とは?

まず前提として必要なのは栄養バランスのとれた食事です。
栄養バランスのとれた食事とは体に必要な栄養をまんべんなく摂れる食事を指します。
具体的には、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を意識するとよいでしょう。必要な栄養素を過不足なく補えます。
主食 | ごはん、パン、めんなど、体のエネルギーになる炭水化物をメインとした料理 |
主菜 | 肉、魚、卵、大豆製品など、体の材料になるたんぱく質をメインとした料理 |
副菜 | 野菜、きのこ、海藻など、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富な料理 |
ある研究*では、栄養バランスのとれた食事を続ける人は、そうでない人に比べ死亡のリスクが低くなることが報告されています。
*出典元:農林水産省ホームページ|栄養バランスに気を付けて 食べるとこんないいこと
2.糖質を制限しすぎない
糖質は炭水化物から食物繊維を除いたもので、体の重要なエネルギー源です。
主食に含まれる糖質を極端に減らすと、エネルギー不足により日中のだるさや集中力の低下などの不調が現れる場合があります。
逆に摂りすぎると、余った糖質は脂肪として蓄えられ、体重増加や生活習慣病のリスクにつながりやすくなります。
摂り過ぎを避けるためには、以下の食品の量と頻度を見直してみましょう。間食の目安はおおむね200kcal程度です。

出典元:厚生労働省ホームページ|健康日本21アクション支援システム|お菓子や間食の取り入れ方
3.たんぱく質の重要性
たんぱく質は体の主要な材料となる栄養素で、筋肉や皮膚、髪や爪などをつくるのに欠かせません。
また、酵素やホルモン、免疫物質など、体内のさまざまなはたらきにも関与しています。
不足すると体力が落ちやすくなり、結果として「疲れが取れない」という悩みにつながることもあります。
▼取り入れやすい食品の例▼
- 肉、魚
- 卵
- 乳製品
- 豆腐・納豆・豆乳などの大豆製品
特に大豆製品は、女性ホルモンに似た働きを持つとされる「イソフラボン」を含んでいる*ため、積極的な摂取がおすすめです。
*出典元:厚生労働省ホームページ|大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A
4.脂質は摂りすぎに注意
脂質は体に必要な栄養素ですが、摂りすぎると肥満や生活習慣病のリスク*を高めます。
特に飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を多く含む食品は、血液中のLDL(悪玉)コレステロールを増加させるため注意が必要です。
▼摂りすぎに注意したい食品例▼
- パーム油
- バター
- ショートニング
- マーガリン
- 揚げ物
- パン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子
*出典元:農林水産省ホームページ|脂質やトランス脂肪酸が健康に与える影響
5.鉄・ビタミンB群・マグネシウムの役割
30代女性が特に意識したい栄養素とそれぞれの不足しやすい理由をまとめました。
栄養素 | 理由 | 食品例 |
鉄 | 月経によって失われやすい | 市販の鉄分強化食品・飲料 |
ビタミンB群 | 糖質・脂質・たんぱく質の代謝(身体に必要な形に変える)に必要 | 肉類(特に豚肉)や魚類、卵、乳製品など |
マグネシウム | ストレスや過度のカフェイン摂取で失われやすい | 海藻類(ひじき、わかめ)、大豆製品(豆腐、納豆)、ナッツ類など |
忙しい30代女性必見|ナッシュで手軽に食事管理

「栄養バランスのとれた食事を毎日準備したいけど、時間がない…」という方におすすめなのが、冷凍宅配食サービス「ナッシュ」です。
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まとめ
疲れがなかなか取れないと感じたら、まずは生活習慣を振り返って、改善できる部分がないか探してみましょう。
無理をせず、できることから一歩ずつ進めていくのがポイントです。
もし食事管理が難しい場合は、ナッシュのような宅配弁当サービスを活用するのもおすすめです。
自炊や買い物の手間を省きつつ、栄養バランスの取れた食事を手軽に楽しめますよ。
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疲れが取れない30代女性のためのQ&A

「疲れが取れない」と感じている30代女性から、よく寄せられる質問にお答えします。気になる内容があれば、ぜひチェックしてみてください。
疲れが取れないとき、サプリメントや漢方は効果的ですか?
サプリや漢方はあくまで補助的な手段です。まずは睡眠・食事・運動など、基本的な生活習慣の見直しを優先しましょう。
疲れが取れないときにおすすめの食べ物は?
疲れが取れないときにおすすめの食べ物は、オートミール(炭水化物+鉄・ビタミンB群)やバナナ(炭水化物+ビタミンB群)です。
疲れが取れなくて眠いことが多いのですが、どうしたらいいですか?
まずは睡眠のリズムを整えることから始めましょう。ただし、もし不安があったり、つらい状態が続く場合は、無理せず医療機関に相談してください。
参考文献
・厚生労働省ホームページ|健康づくりのための睡眠ガイド 2023
・厚生労働省ホームページ|健康日本21(第三次)と女性の健康
・厚生労働省ホームページ|知っているようで知らない睡眠のこと
・厚生労働省ホームページ|アクティブガイド -健康づくりのための身体活動指針-
・厚生労働省ホームページ|健康日本21アクション支援システム|炭水化物 / 糖質(たんすいかぶつ / とうしつ)
・厚生労働省ホームページ|健康日本21アクション支援システム|たんぱく質(たんぱくしつ)
・厚生労働省ホームページ|日本人の食事摂取基準(2025年版)
・厚生労働省ホームページ|健康日本21アクション支援システム|お菓子や間食の取り入れ方
・農林水産省ホームページ|脂質やトランス脂肪酸が健康に与える影響
・農林水産省ホームページ|すぐにわかるトランス脂肪酸

石川伊澄 管理栄養士
医療系企業にて管理栄養士として勤務し、年間100件以上の個別栄養相談を担当。加齢に伴う健康課題や女性のライフステージに応じた栄養管理、若年層の食生活改善まで、幅広い年代への指導経験を持つ。現在はフリーランスとして、管理栄養士の知見を活かし、健康・食分野の記事執筆や監修を中心に活動中。
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