健康にいい野菜ランキング10選!管理栄養士が教える食材の選び方&活用術
「野菜は健康にいい」とわかっていても、どの野菜を選べばいいのか迷うことはありませんか。
本記事では、管理栄養士が栄養素・食物繊維・価格や入手しやすさなどを総合評価した【健康にいい野菜ランキングTOP10】を発表します。
日々の食卓に無理なく取り入れられる食材の選び方・保存方法・おすすめの調理法まで解説しているので、ぜひご覧ください。
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体とお財布にやさしい!健康野菜ランキングベスト10【管理栄養士監修】
30種類の野菜について、食物繊維総量、β-カロテン当量、カルシウム、鉄分、ビタミンCの栄養密度や価格をもとに、各項目に点数をつけてランキングを作成しました!
なお、ランキングはあくまで各項目の評価をもとにした結果で、順位が低いからといって劣っているわけではありません。野菜にはそれぞれ独自の栄養素があるので、バランスよく取り入れることが大切です。
1位:ケール

野菜類(100g当たり) | エネルギー(kcal) | タンパク質(g) | 脂質(g) | 炭水化物(g) | 食物繊維総量(g) | βーカロテン当量(μg) | 栄養密度(mg/1000kcal) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ケール/葉/生 | 26 | 2.1 | 0.4 | 5.6 | 3.7 | 2900 | 201 |
アブラナ科の緑黄色野菜で、「野菜の王様」とも呼ばれています。濃い緑色をしていて、独特の苦みがあります。
100gあたりのカルシウム量は野菜のなかでも群を抜いて多いことが特徴。
カルシウムは骨や歯を強くするだけでなく、体の機能維持や調節にも欠かせません。*
苦味が気になる場合は、スムージーに混ぜたり、ケール入りの青汁にして摂るのがおすすめです。
▼野菜選びのチェツクリスト▼
- 濃い緑色
- 艶がある
- 葉がピンとしている
2位:にんじん

野菜類(100g当たり) | エネルギー(kcal) | タンパク質(g) | 脂質(g) | 炭水化物(g) | 食物繊維総量(g) | βーカロテン当量(μg) | 栄養密度(mg/1000kcal) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
にんじん/根/皮なし/生 | 32 | 0.7 | 0.2 | 8.8 | 2.7 | 7600 | 19 |
オレンジ色の根菜で、βカロテンの含有量は野菜トップクラス。βカロテンは体内でビタミンAに変わり、皮膚や粘膜の健康を保つ働きがある*といわれています。
油と一緒に摂ると吸収が高まるため、炒め物やローストにするのがおすすめです。
▼野菜選びのチェックリスト▼
- 鮮やかなオレンジ色
- 表面にひび割れや傷がない
- 手に持った時に硬いもの
*出典元:厚生労働省ホームページ|健康日本21アクション支援システム|野菜1日350gで健康増進
3位:ほうれんそう

野菜類(100g当たり) | エネルギー(kcal) | タンパク質(g) | 脂質(g) | 炭水化物(g) | 食物繊維総量(g) | βーカロテン当量(μg) | 栄養密度(mg/1000kcal) |
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ほうれんそう/葉/通年平均/生 | 18 | 2.2 | 0.4 | 3.1 | 2.8 | 4200 | 57 |
柔らかい葉が特徴の緑黄色野菜で、カリウムを豊富に含みます。カリウムには体内の余分なナトリウムを排出しやすくする働きがあり、塩分による血圧上昇を和らげることが報告されています。
さっと下茹で(湯通し)して和え物やおひたしにすると、シュウ酸(カルシウムの吸収を妨げる)が減るのでおすすめです。
▼野菜選びのチェックリスト▼
- 濃い緑色
- 黄ばんでいない
- 根元がピンク〜赤色
*出典元:厚生労働省ホームページ|健康日本21アクション支援システム|野菜1日350gで健康増進
4位:小松菜

野菜類(100g当たり) | エネルギー(kcal) | タンパク質(g) | 脂質(g) | 炭水化物(g) | 食物繊維総量(g) | βーカロテン当量(μg) | 栄養密度(mg/1000kcal) |
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こまつな/葉/生 | 13 | 1.5 | 0.2 | 2.4 | 1.9 | 3100 | 141 |
アブラナ科の緑黄色野菜で、ほうれん草よりアクが少なく食べやすいのが特徴。
カルシウムが豊富で、乳製品をあまり摂らない人にもおすすめのカルシウム源*です。
さっと炒め物や味噌汁に加えるのがおすすめで、和え物やスムージーにもよく合います。どんな味付けにもマッチし、日常的に取り入れやすい野菜です。
▼野菜選びのチェックリスト▼
- 葉が鮮やかな緑色
- 茎が太くて白い
- 葉先がピンとしている
*出典元:厚生労働省ホームページ|健康日本21アクション支援システム|野菜1日350gで健康増進
5位:赤ピーマン

野菜類(100g当たり) | エネルギー(kcal) | タンパク質(g) | 脂質(g) | 炭水化物(g) | 食物繊維総量(g) | βーカロテン当量(μg) | 栄養密度(mg/1000kcal) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
赤ピーマン/果実/生 | 28 | 1.0 | 0.2 | 7.2 | 1.6 | 1100 | 118 |
色鮮やかで甘みが強く、苦みの少ない野菜です。
緑ピーマンに比べてビタミンCやβ-カロテンが2倍以上多く、ビタミンCは抗酸化作用をもち、免疫機能の維持に役立つといわれています。
ビタミンCは熱に弱いため、生でサラダに加えて摂るのがおすすめです。
▼野菜選びのチェックリスト▼
- 鮮やかな赤色
- 皮にハリがあり、しわや傷がない
- ヘタが緑色
*出典元:厚生労働省ホームページ|健康日本21アクション支援システム|野菜1日350gで健康増進
6位:こねぎ

野菜類(100g当たり) | エネルギー(kcal) | タンパク質(g) | 脂質(g) | 炭水化物(g) | 食物繊維総量(g) | βーカロテン当量(μg) | 栄養密度(mg/1000kcal) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
こねぎ/葉/生 | 26 | 2.0 | 0.3 | 5.4 | 2.5 | 2200 | 97 |
ネギの辛味や香りのもとである硫化アリルには、健康との関わりが研究されています。
農林水産省のウェブサイトでは「硫化アリルはたまねぎを切ったときに目や鼻を刺激する成分」であり「新陳代謝を活発にし、血液をサラサラにする効果があります」とも紹介されています。*
薬味として麺類や豆腐にのせたり、チャーハンや炒め物の仕上げに散らすのがおすすめです。
▼野菜選びのチェックリスト▼
- 先端まで青々としている
- 茎がピンとしていて、曲がりすぎていない
- 根元の白い部分がしっかりしている
出典元:農林水産省ホームページ|新玉ねぎと普通の玉ねぎの違いについて教えてください。
7位:みずな

野菜類(100g当たり) | エネルギー(kcal) | タンパク質(g) | 脂質(g) | 炭水化物(g) | 食物繊維総量(g) | βーカロテン当量(μg) | 栄養密度(mg/1000kcal) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
みずな/葉/生 | 23 | 2.2 | 0.1 | 4.8 | 3.0 | 1300 | 178 |
シャキシャキした食感とほのかな辛みが特徴の葉物野菜です。
低カロリーで満足感が得やすく、生でサラダに加えるのがおすすめです。さっと湯にくぐらせてしゃぶしゃぶにしても、食感を楽しみながら食べられます。
▼野菜選びのチェックリスト▼
- 葉の緑色が濃く、切れ込みがはっきりしている
- 茎の白い部分が太く、透明感がある
- 葉先がピンとしていて、しおれていない
8位:ごぼう

野菜類(100g当たり) | エネルギー(kcal) | タンパク質(g) | 脂質(g) | 炭水化物(g) | 食物繊維総量(g) | βーカロテン当量(μg) | 栄養密度(mg/1000kcal) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ごぼう/根/生 | 58 | 1.8 | 0.1 | 15.4 | 5.7 | 1 | 33 |
細長い茶色の根菜で、独特の香りと歯ごたえが特徴。イヌリンなどの水溶性食物繊維や不溶性食物繊維を含みます。
食物繊維は整腸作用だけでなく、血糖値の上昇抑制やコレステロールの低下などにも役立つ*とされています。
きんぴらごぼうで甘辛く調理したり、煮物や汁物で柔らかく煮込むのがおすすめです。
▼野菜選びのチェックリスト▼
- 先端まで太さがあまり変わらない
- 手に持った時にしっかりとした硬さがある
- ひび割れや傷が少ない
*出典元:厚生労働省ホームページ|健康日本21アクション支援システム|食物繊維の必要性と健康
9位:れんこん

野菜類(100g当たり) | エネルギー(kcal) | タンパク質(g) | 脂質(g) | 炭水化物(g) | 食物繊維総量(g) | βーカロテン当量(μg) | 栄養密度(mg/1000kcal) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
れんこん/根茎/生 | 66 | 1.9 | 0.1 | 15.5 | 2.0 | 3 | 46 |
シャキッとした歯ごたえと淡白な味わいの根菜です。
不溶性食物繊維を中心に、ビタミンCやカルシウムも含まれています。
薄切りにして炒め物やきんぴら、煮物、素揚げやきんぴらで食感を楽しむのがおすすめです。
▼野菜選びのチェックリスト▼
- 穴の中が黒ずんでいないもの
- 節と節の間がふっくらと太いもの
- カットされている場合は、切り口が白いもの
10位:ブロッコリー

野菜類(100g当たり) | エネルギー(kcal) | タンパク質(g) | 脂質(g) | 炭水化物(g) | 食物繊維総量(g) | βーカロテン当量(μg) | 栄養密度(mg/1000kcal) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ブロッコリー/花序/生 | 37 | 5.4 | 0.6 | 6.6 | 5.1 | 900 | 128 |
アブラナ科の野菜で、かみごたえがあるのが特徴。
かむ回数が増えることで満腹感を得やすくなるため、食生活を整えたい方にも取り入れやすい野菜です。
茹でてマヨネーズやドレッシングで食べるほか、炒め物やカレー、シチューに加えても美味しく栄養を摂れます。
▼野菜選びのチェックリスト▼
- 房が小さく密につまっている
- 茎の切り口が茶色く変色していない
- 黄色い花が咲いていないもの
*出典元:農林水産省ホームページ|ゆっくりよく噛んで食べていますか?
健康にいい野菜ランキングをもっと活用!栄養を逃さない調理法とは?

野菜本来の栄養を逃さずに摂るためのポイントをご紹介します。ほんのひと工夫加えるだけの方法を集めたので、ぜひ試してみてください!
油と一緒に摂ると吸収UPする栄養素
ビタミンの種類の1つ「脂溶性ビタミン」は、油に溶けやすく、油脂と一緒に摂ることで体内への吸収率がぐんと高まります。
例えばサラダにオリーブオイル+ナッツを加えたり、炒め物にごま油を一回しをするだけで、野菜に含まれる栄養素をかしこく取り入れられます。
- 蒸し野菜や炒め野菜+オリーブオイルやごま油
- サラダ+オイルドレッシング
- 卵黄やアボカド、ナッツなど良質な脂質との組み合わせる
蒸す、または短時間で茹でる
ビタミンCやビタミンB1、B2は、加熱や水に弱く失われやすいことが知られている栄養素です。
ブロッコリー、ほうれん草、パプリカに多く含まれていますが、長時間の茹で調理をすると水に溶け出してしまいます。
おすすめなのが蒸し調理です。ふたをして湯気でじんわり加熱することで、栄養の分解や酸化を防ぎつつ、色や食感も美しく保てます。
また、「しゃぶしゃぶ」のように野菜を湯にくぐらせたあとすぐに冷水にとると、ビタミンの流出をさらに抑えられますよ。
▼具体的な蒸し時間▼
- ブロッコリー(小房):およそ3〜5分
- パプリカ(一口大):およそ3分
- ほうれん草(1株):およそ1分
生・加熱を組み合わせて摂ると◎
生で食べる野菜と加熱した野菜を組み合わせることで、栄養バランスを高められます。
例えば、にんじんは生でカリッとした食感を楽しむと同時に、軽く蒸したりローストしたものも合わせて取ることで、β-カロテンの吸収率を高められます。
また、サラダに生の色鮮やかな野菜(レタスやピーマンなど)に加え、温かいロースト野菜や蒸し野菜を組み合わせることで、一食の満足度や風味の豊かさもアップできるでしょう。
忙しい人でも続けやすい!健康にいい野菜を手軽に取り入れるコツ

時間がない中でも無理なく続けられる、効率的な野菜摂取のコツをご紹介します。
「最近、野菜が足りていないかも…」と思っている方は、ぜひ参考にしてください!
冷凍野菜やカット野菜を活用
冷凍野菜やカット野菜は必要な分だけ取り出して加熱できるのでムダがなくおすすめです。
凍ったまま炒め物やスープに加えたり、電子レンジで解凍してサラダにのせたりするだけで、簡単に一品が完成します。
下味付きのミックス野菜は時短には役立ちますが、さまざまな料理の味付けになじむよう「塩・調味料不使用」のタイプを選ぶと良いでしょう。
作り置き・スープや常備菜にする
週末に「作り置き」をしておくと平日の食事準備がぐっと楽になります。
おすすめは、野菜をたっぷり使ったスープや煮物、和え物、ロースト野菜などです。
味付けは濃くしすぎず、保存容器に小分けして密閉しておくのが長持ちさせるポイント。
スープは具材を大きめに切って冷凍しておき、食べるときに煮立て直せば栄養と満足感をしっかり両立できます。
冷凍宅配弁当サービスの利用
「忙しいけれど、野菜不足や栄養バランスが気になる…」という方には、冷凍宅配弁当サービスがおすすめです。
特に「ナッシュ」は、管理栄養士が栄養バランスを考え、専属シェフが美味しさを追求した和・洋・中バリエーション豊富なメニューが特徴。
摂りすぎに注意したい糖質は糖質は30g以下、塩分は2.5g以下と独自の栄養価基準のもと、栄養に配慮して作られています。
気になる方はナッシュの詳細をチェックしてみてください。
\ナッシュの魅力を深掘り!/
まとめ
今回の「健康にいい野菜ランキング」では、食物繊維総量、β-カロテン当量、カルシウム、鉄分、ビタミンCの栄養密度や価格をもとにランキングを作成しました。
ただ、上位の野菜ばかり取るのではなく、それぞれ独自の栄養素があるためバランスよく取り入れましょう。
「たくさんの野菜をバランスよく摂れる余裕がない…」という方は、宅配弁当サービスの活用もおすすめです。
特にナッシュは、栄養バランスが考慮されているだけでなく、摂りすぎが気になる糖質は30g以下、塩分は2.5g以下に抑えるなど、細やかな配慮がされています。
気になる方はナッシュの詳細をチェックしてみてください。
\ナッシュの魅力を深掘り!/
健康にいい野菜ランキングに関するよくある質問

「健康にいい野菜ランキング」に関わる、読者が抱きやすい質問を集めました。
健康にいい野菜のランキングワースト1位は?
今回のランキングでは『だいずもやし』が下位の結果となりました。
ただ、順位はあくまで今回の評価基準に基づいた結果であり、劣っているわけではありません。むしろ、野菜にはそれぞれ独自の栄養素があるので、バランスよく取り入れることが大切です。
体にいい野菜でダイエットにもおすすめなのは?
ダイエットにおすすめの野菜は、食物繊維が豊富で満腹感を得やすいものを選ぶと良いでしょう。
今回の「健康にいい野菜ランキング」上でおすすめなのは、食感がかためで自然とかむ回数も増えるブロッコリーです。
参考文献
・文部科学省ホームページ|日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
・厚生労働省ホームページ|日本人の食事摂取基準(2025年版)
・農林水産省ホームページ|大切な栄養素カルシウム
・農林水産省ホームページ|新玉ねぎと普通の玉ねぎの違いについて教えてください。
・厚生労働省ホームページ|健康日本21アクション支援システム|野菜1日350gで健康増進
・厚生労働省ホームページ|健康日本21アクション支援システム|食物繊維の必要性と健康
・厚生労働省ホームページ|健康日本21アクション支援システム|+70gの野菜で食生活を見直そう!

石川伊澄 管理栄養士
医療系企業にて管理栄養士として勤務し、年間100件以上の個別栄養相談を担当。加齢に伴う健康課題や女性のライフステージに応じた栄養管理、若年層の食生活改善まで、幅広い年代への指導経験を持つ。現在はフリーランスとして、管理栄養士の知見を活かし、健康・食分野の記事執筆や監修を中心に活動中。
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