肝臓に良い食べ物とは?食事のポイントや注意点をわかりやすく解説
「肝臓に良い食べ物ってなに?」
こう聞かれたら、あなたはなにを思い浮かべますか?
今回は肝臓に良い食べ物や、食事の摂り方についてわかりやすく解説します。
最近飲みすぎている、肝臓が疲れていると感じている方は、ぜひ参考にしてください。
肝臓にはどんな役割がある?
肝臓は、生命を維持するために重要な臓器です。
なんと肝臓には2,000種類以上の酵素が存在します。その酵素が、さまざまな物質を化学的に作り変えます。そのため肝臓は「生体の化学工場」と表現されることもあります。
そんな肝臓の主な働きは「栄養素の代謝」と「解毒作用」です。
食事によって取り入れた栄養素を体内で利用しやすい物質に変えるのが、肝臓の役割です。
また肝臓はアルコールや薬剤、代謝の際に生じた有害物質を無毒化したり、体の外へ排出したりもします。
そのため、肝臓の機能が低下すると健康を害するおそれがあるのです。
肝臓の機能が低下する原因
以下のような要因で肝臓に負担がかかりすぎると、機能低下が起こります。
【肝臓の機能が低下する原因】
- アルコールの飲みすぎ
- 脂質の摂りすぎ
- 肥満
- 糖尿病
- 薬物
これらは肝機能低下の初期状態である、脂肪肝の発症や進行に影響を及ぼすとわかっています。
「脂肪肝」とは、名前の通り肝臓に脂肪がたまった状態のことです。脂肪肝を放置すると、肝硬変や肝がんへと進行するリスクが高まります。
しかし肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、病気が進行しないと症状が現れません。
そのため自覚症状がなくても定期的に肝機能の検査をし、肝臓に負担をかけない生活を心がけましょう。
肝臓を労わる食事の摂り方
肝臓に優しくするには、アルコールを控え、バランスのいい食事を心がけましょう。
ここからは、肝臓のために今日からできることを具体的に解説します。
1.アルコールを控える
国民の健康づくり運動として厚生労働省が発表した「健康日本21」によると、「節度ある適度な飲酒は1日の平均純アルコール20g程度」とされています。
なお純アルコール20gを主な酒類に換算すると、次のようになります。
【純アルコール20gとなる飲酒量目安】
ウイスキー | 50ml |
焼酎(25度) | 110ml |
清酒 | 180ml |
ワイン | 240ml |
酎ハイ(7%) | 350ml |
ビール | 500ml |
この量であっても、個人の健康状態によっては肝臓に負担がかかる可能性はあります。
とくに女性や65歳以上の高齢者は、1日の平均純アルコールが20gより少ない量にする方がいいでしょう。
とくに女性の場合は、1日の平均純アルコールが9gまでの場合に死亡率が少ないとわかっています。
高齢者の場合、日本では具体的な飲酒量は示されていません。一方でアメリカのアルコール乱用・依存症研究所(NIAAA)は、「65歳以上の場合は1日純アルコール約14gまで」と推奨しています。
また少量の飲酒で顔が赤くなるなど、アルコール代謝能力の低い方も、純アルコール20g未満にすることをおすすめします。
2.食事量を適切にする
脂肪肝になるリスクが最も高い肥満を予防、改善するには食事量の見直しが必要です。
まずはご自身のBMIを把握し、25以上であれば減量のため食事を調整しましょう。
なお、BMIと普通体重の計算方法は下記のとおりです。
- BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
- 普通体重=身長(m)×身長(m)×18.5~24.9
たとえば身長170cm、体重80kgの場合は次のように求めます。
- BMI:80÷1.7÷1.7≒27.7
- 普通体重:1.7×1.7×18.5〜24.9=53.5〜72.0kg
つまりこの方のBMIは27.7で、肥満解消のため8kgの減量が必要といえますね。ただし一気に8kg減量するのは無理があるため、まずは1か月の減量目標を決めましょう。
ちなみに体重を1kg減らすのに必要なエネルギーは、約7,000kcalです。
したがって1か月に1kgの減量を目指す場合、1日あたり約230kcalの消費が必要になります。1日3食摂る方であれば、1食あたり約80kcal削減すればいいといえますね。
このように減量に必要な分だけ食事を減らしていくと、自分にとっての適切な食事量がわかりやすいです。
やみくもに食事を減らすよりもストレスがかかりにくく、リバウンドもしにくいですよ。
80kcalってどのくらい?
80kcalに相当する食べ物を紹介しますので、カロリー削減にお役立てください。
- ごはん:お茶碗1/3杯
- 食パン:6枚切り1/2枚
- 卵:1個
- からあげ:1個
- トンカツ:1切れ
- 焼き鳥:1串
- バナナ:1本
- クッキー:2枚
- 板チョコ:1/4枚
- 缶コーヒー(加糖):1本
また食材だけでなく、以下のように調理法や調味料を変えるだけでもカロリーが削減できます。
【カロリーの削減ができる調理法・調味料】
- 魚のフライ→刺身
- ロースカツ→ヒレカツ
- マヨネーズ→ノンオイルドレッシング
- アイスクリーム→氷菓
お弁当や総菜を購入するとき、外食をするときには、表示されているカロリーを比較してみるのもよいですね。
3.必要な栄養素をまんべんなく摂る
肝臓を労わり、正常に機能させるためには、必要な栄養素をまんべんなく摂ることが大切です。
そのためには、日々バランスのいい食事を心がけましょう。バランスの良い食事とは主食、主菜、副菜のそろった食事のことです。
イメージできない方は、和定食を想像してみてください。
- ごはん:主食
- メイン料理(魚や肉を使ったもの):主菜
- 汁物や小鉢(野菜やきのこ、海藻をつかったもの):副菜
このような食事を1日2回以上食べることで、栄養バランスが整いやすくなるでしょう。
なお主食、主菜、副菜は、それぞれ別の皿に盛られていなくてもいいのです。牛丼とサラダを組み合わせれば、以下のようにバランスのいい食事になります。
- 主食:ごはん
- 主菜:牛肉
- 副菜:サラダ
このようにコツをつかめば意外と簡単に、バランスのいい食事が作れます。コンビニやスーパーの総菜でもうまく組み合わせれば、バランスのいい食事を摂ることは可能です。
自分で考えるのが面倒と感じるときには、栄養バランスを配慮したナッシュの弁当を利用するのもおすすめですよ。
肝臓に良いといわれる食べ物
食事量を適切に、かつ必要な栄養素をまんべんなく摂れるようになったら、食材にも注目してみましょう。
ここでは、肝臓に良い食事を摂りたい人におすすめな大豆製品と魚介類について解説します。
大豆製品
大豆製品には、体内で効率よく利用される「良質なたんぱく質」が含まれます。
たんぱく質は臓器の材料となる栄養素ですから、ダメージを受けた肝臓の修復にも必要です。
ただし、たんぱく質を補おうと、肉など脂質も多く含む食べ物を摂りすぎればカロリーオーバーとなります。
大豆製品は他のたんぱく質源となる食べ物と比べてカロリーや脂質が低いため、うまく活用しましょう。
また大豆製品に含まれるたんぱく質には、熱産生を促し、体脂肪が減少するとの報告があります。さらに、大豆製品には肝機能を高めるレシチンも含まれますよ。
【身近な大豆製品】
- 豆腐
- 厚揚げ
- 高野豆腐
- おから
- 納豆
- きな粉
- 豆乳
たくさんの種類がありますので、大豆製品をうまく利用すれば料理の幅も広がりますね。
魚介類
魚介類に多く含まれるタウリンは、肝臓の機能を高めることが知られています。
タウリンは、たんぱく質が分解される過程でできる物質です。そのためタウリンは、私たちの体内でも作られています。
しかし必要な量のタウリンを十分に作り出せないため、食品から摂る必要があります。
魚介類の中でもタウリンを多く含むものは、次のとおりです。
【タウリンを含む食品】
- するめいか
- まだこ
- はまぐり
- まがれい
- すけとうだら
肝機能を高めたい方は、ぜひこれらの食材を取り入れてみてくださいね。
肝機能の改善には適度な運動も大切
肝機能改善のためには、適度な運動も大切です。
食事療法を行わずに運動療法を行った場合でも肝機能の改善が見られるほど、運動には効果があります。
また運動することで消費カロリーが増えれば、食事を調整する量が少なくて済むでしょう。
先ほど1か月に1kg減量するために、1日約230kcalの削減が必要とお伝えしました。たとえば運動により80kcal消費できれば、食事の調整は150kcalでよくなります。
食事と適度な運動を組み合わせて、健やかな肝臓を維持しましょう。
適切な食事で肝臓を労わろう
今回は、肝臓に良い食事のポイントや食べ物について解説しました。
ただし、肝臓に良いといわれる食べ物を摂るだけでは、肝臓を労わることはできません。
まずは普段の食事量や内容を見直し、改善することから始めましょう。飲酒の機会が多い方はアルコール量を減らすこと、肥満の方は減量することも大切です。
そのうえで、大豆製品や魚介類の摂取を意識してみてくださいね。
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